【羅 遒(らしゅう=ロオ・チュウ=)】 キョグエン羅氏。羅奭(らせき=ロオ・シク=)の嫡男。
キョグエン羅氏は、古にはリンドブロム・カレギア王家の外戚となるほどの勢力を築いた名門。戀氏とともに、「東門の秀郎」と異名を取るほどに、羅・戀両氏はカレギア王国の貴族の要職を占めたとされる。
羅遒はキョグエン一の地主と言われた(実際、キョグエン領内の私有地の比率は、羅氏がダントツだったという)。羅遒は私有地に、難民・孤児の保護施設を作って、慈善事業を行っていた。羅遒の評判は殊の外高かった。
羅遒自身も、カレギア王家から重んじられた。東都公使、大都駐箚大使と、着実に出世の道を歩んだ。