TORファンの拍手御礼。
本編は難儀してますが、TORファンへ。ALONEの三次的な駄文をひとつ。
公記でもいいか。自己啓発のためにも、こう言った形態も悪くはない。
本編は難儀してますが、TORファンへ。ALONEの三次的な駄文をひとつ。
公記でもいいか。自己啓発のためにも、こう言った形態も悪くはない。
第∞章 潮風
ヴェルサスの海に吹き込む風。極北からの冷気を帯びた風、南方からの温かき風。しかし、潮の薫りは不変だった。
ノルゼンの港に吹きつける、肌を刺すような極寒の冷気。鼻腔を突き刺す、痛いくらいの潮の匂い。同じなのだ。そう。海は不変、かわらない、同じ顔。
大都・ヴァルカに向かう汽船の甲板、クレアは佇む。ウェーヴの美しい金色の髪が、時折吹く強い風にそよぐ。
「風が冷たい。船室(なか)に戻ろう、クレア」
ヴェイグは外套をクレアの肩へ覆いながら言った。
「ありがとう、ヴェイグ。うん・・・ほら、空がすごく綺麗だから・・・」
ヴェイグからかけられた外套をそっと撮みながら、クレアが見上げる空。四面、どこまでも遠い蒼穹。きっと、クレアにとって、心安らかな中で初めて見る真っ青な大空。息を呑む。嬉々とする、クレアの瞳に何故か浮かぶ大粒の雫。
「吸い込まれそう・・・。このまま、あなたと一緒に、吸い込まれてしまってもいいわね!」
戯けた、クレアの冗談。ヴェイグがそれに反応した時には、クレアの瞳から、雫は跡形もなく、かわいていた。
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