政経ネタと趣味のゲームネタを無理矢理くっつける駄文で恐縮だが、ちょっと暇だったので考えてみた。頭を軟らかくしてご覧じあれ。そして、ご容赦願おう。
ドラゴンクエストシリーズの作曲者である、すぎやまこういち氏は、有名な保守派として知られている。
郵政民営化で自民党を干され、静岡7区で刺客・片山さつき衆院議員に敗れた、城内実氏を強く応援しており、城内応援歌なるものまで作曲して贈ったとされる。城内氏は自民党右派の筆頭格として、安倍晋三元首相の最側近だったほどである。国粋主義の旗頭・平沼赳夫元経産相を崇敬している。
ドラゴンクエスト5が、男尊女卑の最たるものであるという指摘と共に、シリーズ全体の傾向からして、原作者の堀井氏もまた、保守派であると言うことは容易に察しがつく。政治的活動はわからないが、少なくとも選挙に行くとするならば、自民党以外には投票しないだろう。
まあ、だからといって今までのドラクエシリーズ全般を非難に転じることはしない。ニンテンドーの山内溥名誉会長が、民主党支持者であったとしても、自民党保守系支持の人間が、DSやWiiを買わない! なんてことは言わないだろう。

さて、ならばという訳ではないが、こう考えてみればどうだろうか。と言うことを駄文として言ってみたい。


神殺し、英雄殺し、歴史否定。などなど、そのストーリー性の重さ以上にキャラクタによって絶大な人気を博しているテイルズオブシーズだが、テイルズオブシリーズの位置は基本的に革新・リベラル性が色濃く滲み出ていることが最大の特長ではないかと見る。
そして、登場キャラクタたちは、伝統や格式に固執しないという流れの元で自己との戦いや、仲間との信頼、友愛の重要性というものを特に表現し、次世代へのメッセージというものが、そこはかとなく表現される。

民主党の小沢一郎代表がゲームをやるとしたら・・・。鷹岑は小沢氏の思想信条からすれば、テイルズオブシリーズを面白いというような気がする。
私塾である『小沢一郎政治塾』の講義において、小沢氏は日本が3度の大変革期を迎えたと指摘。世の中が暗澹とすると、必ず強いリーダーが現れて、窮状を打破したものだ。すなわち、乙巳の変(大化改新)における、中大兄皇子・藤原鎌足。戦国時代の室町旧体制を破った、織田信長。そして、明治維新の大久保利通。
いずれも革新リーダーとして強い指導力を発揮した人物である。
テイルズオブシリーズは、仲間たちが集って最終的に敵となる首魁の野望を食い止めて終わるのだが、概ね、彼らの思想はリベラルに極めて近い。勧善懲悪では泣けないストーリーというものが、テイルズにはある。
今のところジ・アビス以降のテイルズオブシリーズには手をつけてはいないが、テイルズの基本理念がリベラル的であると言うことに変わりはないだろうと思えば、例えばデスティニーの神が間違っている。神の間違いを正す! などという実は世間が震撼してしまうようなことを信じてやり抜く主人公像を、小沢氏は共感できるのではないか。
日本にとって、守護神は米国である。米国は間違っている! などと、今の政府与党は言えない。さすがに神を討つなどという極端な発想はあり得ないかも知れないが、考え方としてはテイルズの主人公たちは小沢氏にとって共通する部分は多いだろう。

■ルーク=フォン=ファブレと小沢一郎

ルーク・フォン・ファブレ小沢一郎氏
ルーク・フォン・ファブレ/小沢一郎民主党代表

それまで高家の御曹司気取りであった、ルーク・フォン・ファブレは、アクゼリュス崩落によって自らを変える決意を示したわけだが、小沢一郎にとってのアクゼリュス崩落は、紛う事なき新進党解体の瞬間だったのだろう。
小沢一郎氏は父が元外相・日米安保特別委員長を務めた、自民党の重鎮。いわゆる二世。ルークもファブレ公爵家の嫡流として生誕。
ルークはレプリカだったが、小沢一郎は政界入り後、田中角榮元首相から、夭折した長男と歳が同じと言うことから、我が子のように寵愛されてきたとされる。
絶大な権力を誇ってきた当時の自民党において、47歳の若さで幹事長まで昇進。次期総理も吝かでなかった期待を背負う。ルークが図らずも庭園の外に飛び出したことが、小沢一郎にとっては自民党離党以後の、15年にも及ぶ苦難の日々の始まりだろう。
自民党の貴公子。その実は剛腕などと揶揄されてきた小沢と、坊ちゃん育ちのルークは性格は勿論、較べようはないが、苦難と、自戒の日々においては、共通する部分は多い。
細川・羽田政権の短命を、小沢は最近になって自分が悪かったと反省しているが、史実を辿れば、小沢のアクゼリュスである新進党崩壊まで、当時の小沢は反省していたかどうかは定かではなかった。ルークも又、しかりだろう。
アクゼリュスの崩壊を目の当たりにして、ルークも、小沢も真に反省することとなった。
まあ、ルークは自らを変えると宣言し、目の前の現実を謙虚に受け止めるようになったが、小沢は失敗をしっかりと胸に刻み、「人間には理性がある」として、我慢するようになった。政権交代のためには、自らを律しようとする小沢。かたや自らの過ちを繰り返すまいと誓い、自らを変えることに邁進したルーク。
タイプは確かに違うが、互いにない部分があることは間違いがない。仮に現実にルークと小沢一郎氏が対談するとするならば面白いかも知れない。小沢が説教して、ルークが頭をかきながらハイとしみじみ納得する画だろうかね(笑)

ま、あり得ないが、小沢さん、一度テイルズやってみませんか(笑)