思いも寄らない伏兵、ステマならぬステラ ブ?

――――休戦日続投。杉森を割り切り迫る急成長株・君島紗英

第13話・鷹岑家文書的考察

日程調整が付かない新メンバー加入時期。前日に続いて休戦日。水面下での 暗闘は依然、継続中。いい雰囲気を醸し出す宮野宗太と神木遥を援護するために、君島紗英と西倉琴音は気を利かせて二人きりにする。遥のランニングに付き 合っていた宗太はプレゼントを身につけてくれている遥にまた惹かれる。お返しをしたいという遥に、来週の自分の誕生日にと答えるが、遥はその日にはここに いないと返す。悩みがあるなら共に背負わせろと言う宗太に、遥は宗太とハピプロをクリアすることはないとけんもほろろに返す。傷心の宗太に紗英が背後から 抱きしめる‥‥。

長期連載決定か。新メンバー加入時期は打ち合わせによってまた引き延ば し。短命連休戦日二日目載の阻止に望みは繋がると言う見方は時期尚早かも知れない。
世界設定はともかくとして、これはなかなか上手く化けた作品なので、続いてくれることは吝かではない。
休戦日二 日目▶
連載をとっとと進ませたいのならば早々にメンバーを入れてストーリーを流した方が良い。それを敢えて日程調整がつかないという理由で日数消化を抑止してい る理由は、長期連載を見越した打ち合わせの賜物なのかと推測。ちなみに鷹岑は長く続くのならばいいと思う。終るのならばそれでもいいとは思うが。

遥の心を阻む、分厚い壁の謎

単純に考えれば、他に好きな人がいるのかということになるのだろうが、その実はそんなに単純な問題ではない、と言うことを少し期待したいところである。心の壁
遥はもともとこのパッピープロジェクトという国策出会い系イベントには反感を懐いているという感じなので、制度に対する反抗心という形から、宗太の想いを 受け入れられないと言った方が、人権なき超社会主義国家を設定した意味も活きてくると思うのだが、もしも他に好きな人がいるからでは、本当に単なるつまら ないラブコメになってしまう。

まあ、でも単純に考えても気のない人間からは物心両面からアプローチを受けると言うことはないので(結果的には西倉琴音もそうだった)、そこはこの作品で強く作用する主人公特権をフル活用して欲しいところである。
ただ、かたや宗太の方もいささか性急過ぎな感じはする。急いては事をし損じる。持ち前の誠温行意をしっかりと堅持していってもらいたいものだ。

君島紗英、突然の台頭

ここに来て君島紗英の存在感が増している。ビジュアル的にも初期の頃と較べて格段に可愛くなった。君島紗英
当初は討死にした杉森正太郎のことが好きだったと吐露していた紗英だったが、全ては宮野宗太に対するステマならぬステルスラブだったのかと脱帽。
と、まあこれまた単純な解釈に傾斜してしまいがちだが、紗英まで宗太に想いを寄せていたとするならば、あまりにもあざとい。「今までモテたことは無かった」などと嘯きながら蓋(舞台)を開けば並みいる美少女に意味なく想いを寄せられる、主人公特権。
紗英は宗太を男として好意を寄せているのではなく、純粋に応援してくれているという立場であると考えていいだろう。
いかに台頭しているとは言え、やはり神木遥や、真打・奥山楓には一歩及ばない。出だしが遅かったのがネックだと言える。よほど唖然とさせる行動に出ればまた話は違ってくるのだろうが。

第13話 台詞ピックアップ

大切なアナタともサヨナラの春‥‥(扉絵アオリ)

桜の花びらと卒業証書を持った君島紗英が扉絵。ここのところ、ぐんと可愛くなった。

日程の調整が難航してるんだとさ(宮野宗太)

分かりやすい、落合氏と担当編集との打ち合わせの結果。連載延長への布石か。細かいことは言わないけど、理由は設定しておいたほうがいいな。生死を賭けたハピプロに、猶予は許されまい。

さっさと拾っちゃいなさいよ(神木遥)

この場面、落合氏も正面素描がようやく上手くなってきたなって感じがする。女の子が段々可愛くなってきてるのが分かる。

困るんですけど(西倉琴音)

ここまで退出希望の琴音が残留するってことになったらそれはそれでまた面白い。当事者にはなりたくないが(笑)

私も応援してるんだから!(君島紗英)

男性陣で古参は宗太であり、応援している気持ちも分かるが、男として‥‥なのかは疑問。

2人だけの秘密じゃないの?(神木遥)

まあ、少なくても全く気にしていない相手からは手作りのプレゼントなんて気持ち悪がってもらわないものだと思うが。

宮野君(神木遥)

遥が宗太を呼ぶ時は、呼び捨ての時と君付けのときがある。使い分けているとすれば検証する価値はあるかな。

ごめんなさい(神木遥)

誠温行意、まだ遥の心の壁を融かすに至らず。諦めてはならない。主人公特権がある。

俺ってそんなにダメな奴かな?(宮野宗太)

誠に温って、意志を行うことは駄目なことではないと思いますが、ハピプロの世界では本来瞬殺されてしまうタイプ。そういう意味ではダメな奴かなと思う。

だって私は宮野っちのこと‥‥(君島紗英)

期待している言葉では無いだろう。邪魔が入るか、言葉を呑み込むか。
遥への後押しをすることが、紗英は光ると思うんだけどね。