温故知新・タカミネコウのTOD的こころ

徳永英明
I LOVE YOU
1992年に発売されたシングル曲ですから、鷹岑が「LOVE IS ALL」から徳永さんのファンになってから間もない頃に出た曲なんですね。
ビデオクリップ集が発売されてから初めて、I LOVE YOUのPVを見たのですが当時の徳永さんの心境を良く表現された作りになっています。

この頃の徳永さんはネガティブ思考に陥っていて、「輝きながら…」や、「風のエオリア」で確立されていたイメージからの脱却に藻掻いていたと言われています。
PVの初頭から、駅舎の通路に貼られていたコンサートツアーのポスターを破り捨てるなど、かなりどきりとさせられます。

西垣駅という駅名や、車のナンバープレートに、西垣ナンバーというものは存在しないので、創作実写ドラマ仕立ての珍しいPVであるとされていますね。
PVに出演しているのは、徳永さんの他に、カツコ役に吉野真弓さん、ミツオ役に桂嶋こうきさんという俳優を起用していました。吉野さんは水戸黄門や大岡越 前などの時代劇に良くゲスト出演されていたので、時代劇をよく観る人にはすぐに顔が分かったと思いますが、桂嶋さんの方は端役が多く現在では芸名を変えら れたか、引退されたかで検索をしても情報が殆ど無いようです。
PVは自分の存在が嫌いだった「徳永英明」が西垣に帰省し、幼なじみのカツコと再会。しかしカツコを好きなミツオは徳永を毛嫌う。そんな二人の様子に、徳 永は去年のクリスマスに用意したプレゼントを渡しそびれ、そのまま別れてしまった元カノを重ねる。徳永はミツオにその指輪を預け、ミツオをカツコの元へと 走らせる。東京へ帰る日、カツコの薬指に、サイズの合わない指輪が光っているのを見て微笑む徳永。西垣駅の通路に貼ってあった徳永英明のポスターが修復さ れているのに気づいた徳永は、電車の中で徳永さんですか?と訊ねてきたファンに対し、「そうです」と初めて自分の存在を認める。

I LOVE YOUという曲は徳永さんにとって「自分の中で、最初で最後のポップス」と述懐しており、言葉通りにポップス調の楽曲はこれだけなのですね。徳永さんが自 分自身の基本理念をしっかりと持ち、それを貫く姿勢というのは、どんなにどん底にあろうが不変のものであると証明していたと言えます。