聖志が想いを寄せていた準ヒロイン格、輪廻を越えて収斂す
池谷晶、残心を正視し健人に回帰し終決
~自ら本心を捉えた悲劇のヒロイン、闇中に見た起点の光明~

▼外出禁止令の隙を縫って聖志に逢いに来た雪は、涙を呑んで訣別を告げる。万策が尽きた聖志の元に‥‥。一方、晶はずっと待っていると叫んだ沢田健人が、雨の中ずっと公園にいる姿を見つける。そして、自らの本心に気がつき、健人と抱き合うのであった。

池谷晶、その終決は新たなる輪廻か、本気の幸福か

GEが最終回を迎えるまであと3話という正式な発表。君のいる町に先んじて、マガジン双璧のラブコメが、そのメインタイトルのようにグッドエンディングを迎える事が出来るかに注目が集まっている。

主人公・内海聖志を取り巻く環境の中で、メインヒロイン格として第一回から存在感を維持し続けてきた池谷晶が、沢田健人と縒りを戻す形で終決した。
晶に対する様々な仕打ちから、健人に対する批難はまさに囂々たるものがあった訳だが、鷹岑は晶自身が沢田健人に対する残心捨てやらず、という事をこの考察でも指摘し続けていただけあり、健人への帰結は水の流れのようなものであると思っている。池谷晶、沢田健人に回帰す

●健人を想う“根拠”、その底流に

鷹岑は口を酸っぱくして言う持論に「人を好きで居続けられるには、必ず根拠がある」というのがある。その根拠が無い、あるいは根拠を見失ったカップルというのは真の意味で別れるものであるという事だ。

人というのは本気で嫌いになった相手に対しては、声どころか、顔も見たくなくなるものであろう。
一瞬の時、寸分でもそれを考えると言うことは、完全にその相手のことを嫌ってはいない、と言うことになる。
池谷晶の場合は、沢田健人との別離の経緯が杜撰過ぎた部分を鷹岑は指摘した。聖志との交際を志向した時も彼女の健人への残念(未練)を完全に払拭できていないのではないかという懸念を提示し続けてきたのである。

晶が聖志を見ずに、その先にある健人を見ていたと言うことなのかではなく、聖志と交際関係にあった時は、紛れもなく聖志のことを想っていたことに間違いは無い。
ただ、聖志を好きでいつづけられるための根拠を、晶はとうとう見出すことが出来なかった。心底に燻る健人の影を、払拭することが出来ずに来てしまったのだと言うことなのである。

曲折を経た沢田健人回帰だが、これが池谷晶にとってのグッドエンディングだったのか、果たして晶は健人と幸せになることが出来るのだろうか、という話になる訳だが、そこは連載終了後の読者の想像域に因る。
今度は、沢田健人が取り戻した晶の心を本物に熟成する番だと思います。一朝一夕で成せるものではない、長い時間を掛けて、晶の心を掴んで行く努力が必要ですね。