魅力あるキャラを活かせず、話数稼ぎのための自転車操業の末路
本編の根幹に影響力遂に及ば ず、国外追放へ
~鷹岑当初からの懸念、現実へ

▼月の結婚後、放心状態の青大。そこへ美友が9月に英国留学をすると宣告。驚く青大と柚希に、前へ踏み出せたのは二人のお陰だと言う。一方で、柚希は今の 自分が居るのは青大のお陰。これからは青大の後を追ってゆく、と柚希は吐露する。

キャラクタロンダリング。今週の輪番は保科美友

17号の表紙裏に、ハガキサイズのピンナップカレンダーが付いていましたが、初めて「君のいる町」のイラストを見た時、鷹岑は一瞬、八宝備仁氏の描き下ろしかと思ってしまったという、元エロゲーマー(笑) それ にしても一目似ている。てか、これは誰だ。と1分考えて、君町のロゴがあったので、ああ柚希か、と(汗)

閑話休題

さて、今週の君町キャラクタロンダリングの輪番は保科美友です。
彼女の初登場の時、鷹岑は当考察で何と指摘したか。過去記事を振り返って頂ければ判りますが、柚希を超える“悪女"の立ち位置程度はやらないと、殆ど意味 の無いキャラになってしまうと指摘したはずです。

さて、今日日。保科美友はどう言った立ち位置にあったでしょうか。

相変わらず、何の脈絡も無く突然留学の話を持ち出したかと思いきや、社交的になったのは青大と柚希のお陰だと、何故か「男性恐怖症」から「内向的」な設定 に差し替えられるなど、保科美友の扱いがやはり、酷く杜撰であったと言うことが判る。
お金が無い? 都合の良い時は資金がない

月の結婚式でお金を使い、旅行には行けないという。
彼らの労働報酬がいかほどなのかはわからないが、鷹岑が読み進めている範囲では、言うほど資金面に問題のある世界には見えない。瀬尾流のパラレルワールド では、お金に関しては基本的に無尽蔵である。本来、学生の資金力では結構な負担ともなるはずの東京~広島間の移動を毎日行っても違和感がない勢いである事 は実証済みだ。
体裁の良い国外追放

「ラブコメ」だとされる当作の本質に係わるキャラクタになりうるはずも無く、ただの場繋ぎ要員としてのみ君町の舞台に生み出されてしまった保科美友という キャラクタは、物語として蛇足と言えるだろう。
益体無しなる彼女が、アニメ化に向けた話数引き延ばしの俎上に上げられて、ラブコメディとは遠く無縁の枝葉末節の話の果てに国外追放とは、いやはや神咲 (旧姓・加賀)月や、惨めな道化となった神咲成海よりも虚しい扱い方である。
男嫌いの設定は? いつしか有耶無耶になった男嫌いの設定▶

積極的になったのは青大や柚希のお陰であると保科美友は語るのだが、今回の話の中では彼女の「極度の男嫌いである」という、鳴り物入りで登場した設定が完 全に遺失していた事に注目する。
男嫌いの設定を、単に内向的な性格だったと差し替えるなどとは筋道の通った構成とは言えない。

どんなに些細な設定であっても、それを一貫し積み重ねてこそ物語はより多くの人に支持されてゆくものである。
まあ、それでも何のために君町の舞台に生み出されて下ネタをひけらかし、こうも詮無き役回りをこなさなければならなかったのか。宮永知沙や水本真菜らも含 めてまさにただただ、虚無のため息である。

それは青大は完全無欠の弥勒仏ですから

柚希は青大は多くの人と出会って繋がって、(好)影響を与えたと言う。彼女の言葉は間違ってはいない。事実なのである。
確かに、桐島青大の枝葉柚希に対する「至誠忠義の精神」は一貫していて、それはまさに「至誠天に通じ」、彼を取り巻く環境もいい人達ばかりで、精神的に惨たらしく殺されたはずの前恋人の御島明日香でさえ、青大への想い冷めやらずの様相なのである。

全てのキャラクタ、特に女性キャラから画一的な好意を寄せられる青大は、彼がどんなに酷い仕打ちを与えたとしても、女性の方が青大を嫌わない。新興宗教の 教祖を崇めるが如き思慕の念を懐き続けているのだから、創価学会や幸福の科学らの教祖も青大の完全無欠ぶりには敵うまい。
桐島青大のすごさというのは、柚希が言う「十分すごい」どころの話では無いのである。
鷹岑は大分前から青大を弥勒の化身と評していたように、まさに仏様、弥勒か、愛染明王の化身なのであろう。
弥勒の化身・桐島青大◀弥勒の化身・桐島青大

柚希の言葉は的を射ている。青大は出会った人々の全てから、紆余曲折があったとは言え、今や画一的な好意を受けている。
それは普通の人間は決してあり得ないことであり、さも青大は鷹岑が評していたように、弥勒の化身か神の転生か、と言うことであろう。
桐島青大のような存在が現実にいたら、創価の池田御大や幸福の大川総裁も顔面蒼白の教祖にすら超越するだろう。