■公式同人誌において、瀬尾氏のインタビュー記事「今後、波乱が起こるのか」という質問に対し、「(就職とは別に)もう一山越えなければならない、大きなテーマがある」と言ったとされることについての、鷹岑の見解。

S2殿への質問に答えます。

まあ、作者に訊いてくれ。と言ってしまえばそれまでなのですが(笑)

鷹岑はこの公式同人誌「君のいる町ガイドブック」は、瀬尾氏支持者向けの内向的な内容になると思うので、買ってもあまり意味がない。と断言し、私自身は 買っていませんので、瀬尾氏のインタビューがどのようなものなのかはS2さんの引用記事に頼らざるを得ませんが、勘弁して下さい。

さて、質問者が「波乱が起こるのか」という、この波乱とは一体どのような意味で言ったのかによります。「恋愛的」な意味なのか、「日常生活的」な意味なの か。両方の意味を込めてなんてことはありません。恋愛か日常か。未だにラブコメディであると公言して憚らないのですから、そこのところは質問者もきっちり と聞いてみるべきだと思います。
まあ、もうインストアされているものなので、そんな修正も、事細かいことなんざ聞くんじゃねえよ、と思う人も多いかとは思いますが、敢えて質問の意味を分けて鷹岑が推測してみましょう。

Case.1「恋愛的な意味での波乱」

これについてはハッキリ断言できます。「ありません」。と言うか、波乱は起こせません。
鷹岑家文書の考察でも、ずっと以前から繰り返していますが、決定的な裏付けは何だったのか。それは奇しくも、「妄想200話」と称する、ヒロイン投票制度の導入でした。
結果としては「枝葉懍」がその妄想200話のヒロインとなったとされるのですが、この投票にエントリーされた各ヒロイン達はそれぞれ、もしかすれば第一位 になって妄想200話のヒロインになっていた可能性もある訳で、本編に全く関係のない同人誌紛いの企画を公式が行ったと言う事は、本編において枝葉柚希以 外の女性キャラとはそういう関係になることはない、とハッキリと認めたと言う事と同じ事になるわけです。
懍が一位になって、実際に妄想200話のヒロインになったから、他のキャラはそういう関係になる可能性がある、なんてことは無いです。エントリーされたと言う事は、青大と柚希の関係に立ち入る微弱な希望と期待が完全に絶たれたわけですからね。
仮に、今後それを無視して、例えば懍が青大とそう言う関係になったと言う事を本編で描けば、全く筋が通りませんし、この企画自体いったい何だったのか。と いう事になるでしょう。だから、鷹岑は最初から、そういう同人紛いのことを公式はやるべきではない、という主張を一貫させています。
また、画一的な好意による浅薄な人物相関ではなく、少しでも厚みのある人間関係を描いているとするならば、このような「夜伽の相手はよりどりみどり」みたいな話が俎上に上がるはずがありませんよね。
瀬尾氏は御島明日香編以降、恋愛的波乱を巻き起こすほどの技量はないです。あったとしたら、疾うの昔にやっています。

Case.2「日常生活的な意味での波乱」

あくまでラブコメであると高言している以上、日常生活における波乱を描くというのも実に可笑しい話ではあるのですが、瀬尾氏が言う「大きな山」。まあ大阪市の天保山も、一応は「山」なので、大きな山場といえばそうなのかも知れませんが(笑)
まあ、冗談はともかくとして、これも鷹岑家文書の考察では言っているようにあとは結婚や出産などの通過儀礼を描くくらいか。瀬尾氏なりにひねくれてみれば、青大の帰広問題や、たった今言った、結婚等にまつわる枝葉両親の説得と言ったところ。
ここで青大の両親が病で倒れた、という設定をもって帰らなければならなくなった。しかし、柚希は東京で頑張りたい。みたいな将来展望の齟齬が目下、青柚の間に問われがちな日常生活的な意味での波乱であると思いますが、これでは勿論ラブコメではありませんね。
ただ、親の病気による帰広は、すでに加賀月によって使用されてしまったので二番煎じになる可能性もあります。
瀬尾氏の特徴としては、男性キャラクタ。特に主人公・ヒロインクラスの両親は厳父慈母タイプが多いので、やはり互いの両親にまつわるエピソードが、「大きな山」なのかも知れませんね。
まあ、言葉半分と受け止めておいた方が良いでしょう。波乱があっても大きなうねりにはなりません。二、三話程度で終決し、キャラクタロンダリングの再開となることは、はや言いたくはないですね。