信濃中将殿

コメント有難うございます。返信をさせて頂きますが、丁度おりも良く相関図に関しての話題も上がりましたので、返信ついでに君町の相関関係についてもちょっと触れてみたいと思います。
まずは、返信から。

>3カ月ぶりのコミックスのリリースで、個人的には待ちに待ったといった感がありました。
私からすれば「うわぁ、もうその時期か」という感じでしたが(笑)

>メインは後半の青大の就活編と由良夫妻の出産話でしょうか。
君のいる町という舞台を俯瞰してみた場合、この第25集内のメインストーリーに関与するキャラクタというのは、尊・清美程度であって他は完全に省いても殆ど影響をもたらしません。

>長門美沙が就活編のみのキャラで終わってしまうのは非常に残念
瀬尾氏の長所は、キャラクタを生み出すセンスは、その筆致も含めて他者に引けを取らないほどの優秀さがあります。しかし、それに勝る最大のウィークポイン トは、その生み出したキャラを使いこなせず、結局は使い捨てやフェイドアウト。キャラクタロンダリングの輪番に加えるだけの扱いに留まることですね。
だから、瀬尾氏は単発モノには強く、こうした長期に亘る連載では本領発揮が出来ないのではないかと思います。
ネット上でも以前から少なくない人が言っているように、瀬尾氏は原作者をつけての作画担当で良い。という意見には賛成します。

>40半ばの人間から見れば、まだまだ世間が見えてない甘ったれのセリフにしか聞こえなくて
先輩に敬意を表します。年上の方からのコメントは非常に久しぶりです。有難うございます!

>青大への想いは彼が聞こえなかったせいもあってか、フラれて泣くような事にはならなかったが、観てて何だか切なかったです。
鷹岑はむしろ、何の変哲もなき、瀬尾流のキャラクタ始末に彼女も結局終わったか。という見方でして感慨はありませんでしたね。
そういう冷めた見方はやめた方が良い、とは思うかも知れませんが、あまりにもワンパターンな出会いと別れみたいなことを繰り返すので、感動したくても全く出来ないのであります。

>二人の第一子の誕生だから、素直に喜ぶべきことでしょう。
そうです。だから、鷹岑も第25集のカスタマレビュー評価は、二人への御祝儀相場として、星評価を大幅に+8もつけて、★2としているんです。これは破格の評価と見て良いのではないでしょうか。

>恭輔と明日香に謝罪と感謝の意をこめて、二人の偏諱を乞うのはどうかなと

恭明(やすあき・やすあきら)、恭香(やすか・きょうか)・・・キラキラネームじゃねぇ!

>男の子に「大輔」、女の子に「柚香」とか。

岸尾さん、浪川君に柚木涼香君がアップを始めました?


さて、閑話休題。本題に入りましょう。
君町での人物相関が画一的で浅薄だと言われればそれまでかもしれませんが(実際、清美と明日香あたりはもう少し青柚に対して、最 終的には和解しても、厳しい態度を示してほしかった)
それでは、本題である人物相関について個人的解説をしてみましょう。

一般的なラブコメは少数精鋭で良い

ラブコメと言っても偏に様々な種類や状況があるので、一概にこうである、これが望ましい、という相関図は無いのであろうが、君のいる町という漫画が未だに ラブコメであると高言し続けられる原動力は一体何なのでしょうか。
鷹 岑は、基本的にラブコメ(「みなみけ」「ひだまりスケッチ」「よつばと!」なども含めたハートフル日常ストーリーも含める)に限らず、漫画のストーリー というのは、人数だけ出しゃいいってもんじゃない。そんなに美少女描きたきゃ女体化戦国みたいなものでもやればいいわけであって。
ラブコメは極端な話、主人公とメインヒロインの二人だけでも十分にラブコメになるのである。

そんなこんなで、遣っ付け仕事で作った、一般的なラブコメの相関図を見てみよう。

一般的なラブコメの相関図(例)

この図では、登場人物は6人に設定したが、勿論肉親や近所の住人等のサブキャラも含めれば10人程度を中心として物語は展開してゆくのだが、実はたったこ れだけでもラブコメというのは成立する。
主 人公に対して友人Aが、実は主人公を嫌っている、或いはヒロイン格のAとBが互いを嫌っていると言ったような間接的な険悪状態をひとつでも繋いでおけ ば、相関図というのは、ストーリーを進めてゆくうちに奥行きや幅が広がって、面白いものになってゆくのである。主人公とヒロイン格Bは「異性間の親友関 係」としてみたが、鷹岑の持論としては、異性間の親友関係というのは絶対にあり得ないと思っているので、ここでもヒロインBに好意を寄せている友人Aから すれば三角関係の誤解を生む。
ヒロイン格Aと主人公は結ばれると言う事は無い関係だが、それまで貧乏籤を引いてきた友人Bが出てくる。など、組み合わせにとっては、愛憎が絡み合うパズ ルとなれるだろう。
これを例にしてみれば、男性主人公ならば、女キャラは3人で良い。男キャラも2人でよいのである。

さて、一方で君のいる町を見てみよう。
これは、鷹岑が指摘する、ラブコメとしての最終回を迎えた、第18集・第174話「氷花」以降のこの漫画の相関図である。

君のいる町の相関図

登 場人物の全てが、主人公とメインヒロインに対して好意を持っている。主人公とメインヒロインは相関図的には同一だという見方も出来るので、よしんば登場 人物全てが、青柚に対して悪意のひとつも懐いていない。見てみれば変わるように、何の深みも奥行きも、幅もない浅薄な相関図であると言うことが良く分かる のではないだろうか。
鷹 岑は、ゆえに東京編は風間恭輔が隠然たる存在感を放ち続け、事実上の主役であると考察でも述べてきたのだが、彼の死後、彼を思いつづけて、メインヒロイ ンに思うところのある浅倉清美らが、御島明日香の別離騒動で絶縁状態になったにも拘わらず、何故か全面和解に至る。せっかくの風間の死も、全て無駄になっ てしまったのである。
残ったのは、登場人物全てが画一的に青大や柚希に好意を寄せ、キャラクターロンダリングを繰り返すというだけのベルトコンベア式ストーリーに成り下がってしまったのだ。
この相関図ではヒロイン格Cまでとなっているが、X,Y,Zと立て続けにキャラクタを出しても、皆A、B、Cと同じ構図になる。友人も然りだ。
これで未だにラブコメディだというのだから、開いた口がふさがらない。