腕白な気心を通じ不変の懸想を燻らせてきた少女
時間 を伴にし少年 の日 心哀 し哉、その静 なる起居
▼永束が植野のメモを自分宛へと勘違いをし再び会いに行くが、鬼面咆哮の植野に散々に罵倒されてしまう。将也は猫カフェで貰ったポーチを硝子にプレゼント し、お礼のメールに安堵する。一方で、川井から植野が連絡を取りたがっていると言われた将也だったが、きっぱりと断る。しかし、川井に騙される形で放課 後、将也は植野と再び会う。無理矢理帰路を共にする中、花屋で見かけた硝子のポーチを見て悪口を発した植野に、将也はあげたのは自分だと告げ、また醒めた 口調で植野を突き放す。
総合評価★★★★★★★★★★★
永束友宏、痛罵されるも植野の本質を瞬時に看破する
植野直花(名前は“なおか”で決定ですね)、非常に良い立ち位置でパラ見した印象は非常に良かったな。やはり、対立 軸 というのは必要不可欠であって植野は表裏の顔を持つヒールな部分を担う重要な立ち位置を担うことになった訳で、まことご苦労なこった。
まあ、永束がお約束的な立場で「ずっと好きでした」というメモ書きを勘違いした挙げ句、黒化した植野に痛罵を浴びせられるわけだが、奇しくも石田将也の保 護者気取りで露払いを買って出ている永束にとってみれば、まさに役に立つ言行であったに違いない。
「猫賺す玄き長髪その爲種、想い盡すも剥き出せし牙 嗚呼、然もそうず正に黒猫」
などと永束が思ったかどうかは定かではないが、猫耳植野がまさに気紛れ猫畜生の如く、ネコ科の喩えじゃあねぇが、まさに「“豹”変」。総毛逆立てて牙剥き 出しに「シャーーーー!!」と威嚇する様はある意味、植野のイメージらしいと言えばそうなのかも知れない。まあ、再登場で見せた素の表情が非常に伝法で 突っ張りという、嫋やかさを纏う西宮硝子とは全くタイプの違う気の強さ。ビッチ・DQN・阿婆擦れ・ヤリマンなどと言う悪口も聞こえてきそうだが、なにな に石田を想いつづけていたというのならばこの尼っ子、実に可愛いところがあるじゃあねぇか、なあ?
植野直花、物を頼む態度無くして永束に本質を叩かれる
永束の勘違いぶりは、ある意味物語に於ける刺身のツマのようなものではあるが、冷静を装いながら、植野の豹変ぶりを全身ガクブル状態で目の当たりにしつつ 彼女と石田将也との関係に見込みがないことを示唆するところはさすがである。
西宮結弦を女であると言うことを知らなかった永束、そして植野のメモ書きが将也の物であると気付かされた時。いずれも己が非を認めないところはまあ、確か に植野じゃないがうざったらしいところはあるものの、同じ意味では全く排除したいようなうざさじゃない。何事も将也のためと思えばこそ、永束は必要なので あろうな。
まあ、植野が永束を嫌うと言うのは、彼の言うように第一印象の外見で判断しているのだとは思うが、人間誰しもフィーリングっちゅうもんがあるみたいだな。 多分、石田とともに猫カフェに現れた瞬間に不倶戴天を感じたのであろうか。永束もまた、然りである。
「人に物を頼む態度ではありませんな」
永束を「色気づいたチビデブ」、「きったねェ手で触んな!」と散々罵倒しておきながら、どうでも良いから将也の連絡先を教えろとは、そりゃあアンタ、さす がの鷹岑昊、いやいや鬼面仏心の仁徳者であっても教えはしませんて、そりゃあ。
三十六計逃げるに如かず 無為も悔しき徒花と、諫めて案ず友の身を。植野直花は危険な奴だ、川井も存外腹黒い。
植野もいささか性急ではある。川井を通じて何故か今ごろになって将也との接触を渇望するのか。まあ、植野直花については人物考察で後日書いてみることとし て、川井が仕組んだハニートラップとして考えてみれば、何ともまあ石田将也め、この野郎役得じゃねえか。
ところで、植込みで結弦が笑いを堪えてはいるのだが、植野は硝子を虐遇したクラスタの1人であると言うことを忘れてはならない。
自然過ぎるほど自然に、硝子を選んだ将也の衷心
ネコのポーチを硝子に贈った将也だが、周囲の羨む声を他所に、始めから至極自然に硝子という存在を意識していた。 それは理屈や筋道、条件等というものとは関係の無い、将也にとって自然体のままで決めた贈り先なのである。
植野直花が本編で語った「好きになるのに理由はいらない」というのは確かにその通りではあるのだが、理由はいらないが、好きになる「根拠」というのは必ず 存在する。根拠の無い恋愛というのはあり得ないし、そう言うものは長続きはしないものである。
恋をしている連中。いわゆる今がラブラブでイチャイチャしたい時期というのは、そう言う事を考える余地も余裕も無いのだろうが、長く連れ合うこと、偕老同 穴を誓う間柄になってゆけば、そうした「好きでいること」「愛していること」の根拠というのが絶対に見えてくる。それが恋愛の源泉なのだ。
まあ、将硝の関係が一般的なラブコメのような陳腐なる恋愛であるかどうかは、鷹岑家文書の聲の形考察で挙げているようだと思うのであるが、こういう自然す ぎるほど自然に硝子に贈ると言うことを決められたという将也の心は非常に単純で、それでいて何よりも一番堅く、折れない誓いの表れのように思えるのであ る。
まだ固さが残る、硝子の「声」
「片端の詮なき想い小袋に、贈りし君の声嬉しさと。遠き世界が繋がる実感、小さなポーチとお礼のメール」
西宮硝子のお礼のメールは、些か固さが残っているとは言え、その文字をひとつひとつフリックする硝子の嬉しさというのは想像に難くない。物語全体を俯瞰し てみればよく分かるのだが、嫋然とした(言葉を悪くすればポワンとした)西宮硝子の方が、今回いよいよメインストーリーに関与するようになる植野直花と較 べると精神的余裕という意味で雲泥の差のように思える。
西宮硝子の人物考察でも挙げたように、硝子はああ見えて実は非常に気丈である。植野が嫌いだという理由も漠然ながら理解出来なくもないのだが、まあそれは また後の考察で挙げることにして、硝子の「声」はそうした目先の恋愛というものを超えた、石田将也に対する感謝と信頼をダイレクトに受け止めることが出来 るのだ。
まあ、それでもですます調でちょっとお堅いなあ、というのはあるのだが、そうした関係が今のところ、将硝にとっては丁度良いのかも知れない。
植野との連絡を断る将也、想いに対峙せよ
植野から連絡が欲しいと川井伝に将也に伝わるも、将也は事も無げにそれを断る。今現在の人物相関がよく分かる将也 の言葉であろう。
未だに×印が取れない川井もまた、的を射た性格を表している。優等生・人格者気取りだったとされる川井だが、決して個別の相手に深入りせず、即かず離れず の交際関係を維持してきたであろうから、小学時代の石田将也、並びに西宮硝子、佐原みよこらに対してはそれほど思いを致すと言うことは無いだろう。故に、 将也に対しても讒言を弄すると言う事はしてこなかった。ぶっちゃけて言えば、川井にとっては周囲などどうでも良い存在なのである。
しかし、それでも彼女は得になること、またフィーリングが近い相手とはチューニングを合わせるのが上手い。だから、植野直花とも一定の交友関係を保ってい るのだろう。
まあ、川井からすれば植野が将也を好きなのを知っていて気を利かせたつもりで「私良いことしちゃった」みたいな自己満足をしているのだろうが、まあ将也に とってみれば全く以て要らぬお世話であるわな。
でもそれも全てが運命であると言うことを割り切って考えれば、植野とのコンタクトはまた硝子との世界を近しめるための試練だと思って諦めるしかあるまい。
植野は性格がややアレだが、将也を好きでいるという点だけを絞れば想い一途なところがある。植野に対しては複雑怪奇な想いがあるだろうが、前回も言ったよ うに、将也は逃げてはいけない。
想い人の心は硝子に在り。静かなる瞋恚を燻らす植野直花
「今はただ想い絶えなむとばかりを 人づてならでいふよしもがな」
左京大夫藤原道雅卿の悲恋歌よろしく、植野直花が定められた石田将也への想いは何ともまああまりにも時宜を佚しすぎていた。
5年の間、縦しんば本当に石田将也を恋しく想っていたとするならば、何故これまでの一度も将也を気遣うアクションを起こしてこなかったのか。時の長い秘め たる恋心というのはラブコメにあってそれは大層読者を惹き付ける、健気で一途な心だ。
だが、植野直花は、将也と共に西宮硝子を虐待したクラスタの一人である。その責任を将也一人に負わされた時、彼女は一体何をしたであろうか。
そして、将也は硝子への激しい慚悔と自責の念、そして植野を含めた人間不信の無間奈落に藻掻き、硝子への贖罪のために手話を習い、170万円もの死亡支度 金を血の滲む思いで稼ぎ、その上で自殺をする寸前まで思いつめていたのである。そうした地獄の底を這いつくばっていた間、植野直花は一体何をしていたの か。
「友達に‥なれるか?」と、最期の言葉のつもりで発したその手を、西宮硝子はぎゅっと握りしめた。将也の命を救った手である。
石田将也はその瞬間、かつての悪童ぶりを脱皮し、硝子のために削り、身を捨てることを誓った。俺は一度、死んだ。生まれ変われたのは、硝子のお陰だった。
そうした将也に、植野は一体何が出来るというのだろうか。
小学時代と同じく、悪童の儕として将也に接しているというのならば全くお門違いであろう。塗炭の苦しみを知ろうともせず、ただ「ずっと将也が好きだった」
それだけでは、石田将也の心を振り向かせることも、西宮硝子からも引き剥がすことは絶対に無理である。将也は変わった、私の嫌いなタイプになってしまっ た。お前の好き嫌いなんてどうでも良いし、そんなの知らねェよ。それを言うなら植野、お前は何にも変わってない。
将也は植野に自らが身を以て経験したそうしたどん底を語ることはないだろう。そして、植野が将也に対する執心を強める度に、将也の心は遠心分離してゆく。 そういうものなのである。
「石田をこんな風に変えてしまったのは西宮硝子、アイツのせいだ」
逆恨みしてはいけない。植野からしてみれば猫カフェで、それこそ猫を被ってまで将也への想いを伝えようとした、将也にあげたはずのポーチを、彼はあっさり と硝子へのプレゼントとして贈ってしまった。それを聞いた瞬間に、植野は将也の心が硝子にある事を知る。そして決して足掻いても届かない自分の思いに対す る苛立ちを、硝子にぶつける可能性も捨てきれない。
しかし、その時点で植野は戦わずして硝子に敗北する。そう、全てにおいて植野はあまりにも遅れた。地獄を味わい、諦めたもの、取り戻したもの。それを知る 将硝の絆に、植野が介入する島はないのである。
人を外側で判断する人は石田君にふさわしくない(永束友宏)
全身ガクブル状態の永束が冷静を装って植野を見抜いた台詞。まあ、永束とは二度目の表向きな出会いで、その内面を知らない植野からすれば余計なお世話ではあるのだが、石田がどん底を経験したことを知らない植野からすれば、そう言われるのもあながち間違いでは無いだろう。
西宮にあげるって決めたんだ(石田将也)
意識せず、理由無き決断。そこにある本質は将也が意識的に思っている以上に、硝子にとってどうすれば喜んでくれるのか、どうすれば少しでも傷を癒やしてあ げることが出来るだろうか、という事である。そうしたさり気ない気持ちこそに、何人たりとも動かせない、深い想いというのがある。
あんなさえないのとツルんでんの?(植野直花)
永束の言葉を裏付ける植野の台詞。この言葉で、将也の心を更に遠ざけることになる。植野にしてみれば、島田や広瀬とは正反対のタイプと友達ということに 「らしくない」的な感覚で言ったのだろうが、少なくても心を許した自分の友人をそんな風に言われて何とも思わない人間はいないだろう。
私のこと嫌い?(植野直花)
暗に嫌いじゃなかったら私と付き合わないか。というニュアンスにも受け取れる。何とも思わない、嫌いと言う言葉はあまりにも強い。植野は変わらない石田を 淡く望んだその媒体に西宮硝子を挙げるのだが、悉く裏目に出ることになる。自分のことを挙げる前に、植野は将也に言うことがあったはずである。
あれ俺があげたんだ(石田将也)
将也の心が西宮硝子にある事を悟った言葉。その言葉の直後に、植野は自分の嫌いなタイプに変わってしまった将也と、そんな風に彼を変えてしまった硝子に対する瞋恚の炎を燃やし始めてはいないかと危ぶむ。将也への拘りを強めるたびに、将也の心は離れてゆく。植野に出来ることは一体何か。まあそれはいずれ人物考察で。
~植野直花、過去の悔悛と捨身奉仕を誓う将也への拘りと、西宮硝子への相容れぬ瞋恚
▼永束が植野のメモを自分宛へと勘違いをし再び会いに行くが、鬼面咆哮の植野に散々に罵倒されてしまう。将也は猫カフェで貰ったポーチを硝子にプレゼント し、お礼のメールに安堵する。一方で、川井から植野が連絡を取りたがっていると言われた将也だったが、きっぱりと断る。しかし、川井に騙される形で放課 後、将也は植野と再び会う。無理矢理帰路を共にする中、花屋で見かけた硝子のポーチを見て悪口を発した植野に、将也はあげたのは自分だと告げ、また醒めた 口調で植野を突き放す。
総合評価★★★★★★★★★★★
永束友宏、痛罵されるも植野の本質を瞬時に看破する
植野直花(名前は“なおか”で決定ですね)、非常に良い立ち位置でパラ見した印象は非常に良かったな。やはり、対立 軸 というのは必要不可欠であって植野は表裏の顔を持つヒールな部分を担う重要な立ち位置を担うことになった訳で、まことご苦労なこった。
まあ、永束がお約束的な立場で「ずっと好きでした」というメモ書きを勘違いした挙げ句、黒化した植野に痛罵を浴びせられるわけだが、奇しくも石田将也の保 護者気取りで露払いを買って出ている永束にとってみれば、まさに役に立つ言行であったに違いない。
「猫賺す玄き長髪その爲種、想い盡すも剥き出せし牙 嗚呼、然もそうず正に黒猫」
などと永束が思ったかどうかは定かではないが、猫耳植野がまさに気紛れ猫畜生の如く、ネコ科の喩えじゃあねぇが、まさに「“豹”変」。総毛逆立てて牙剥き 出しに「シャーーーー!!」と威嚇する様はある意味、植野のイメージらしいと言えばそうなのかも知れない。まあ、再登場で見せた素の表情が非常に伝法で 突っ張りという、嫋やかさを纏う西宮硝子とは全くタイプの違う気の強さ。ビッチ・DQN・阿婆擦れ・ヤリマンなどと言う悪口も聞こえてきそうだが、なにな に石田を想いつづけていたというのならばこの尼っ子、実に可愛いところがあるじゃあねぇか、なあ?
植野直花、物を頼む態度無くして永束に本質を叩かれる
永束の勘違いぶりは、ある意味物語に於ける刺身のツマのようなものではあるが、冷静を装いながら、植野の豹変ぶりを全身ガクブル状態で目の当たりにしつつ 彼女と石田将也との関係に見込みがないことを示唆するところはさすがである。
西宮結弦を女であると言うことを知らなかった永束、そして植野のメモ書きが将也の物であると気付かされた時。いずれも己が非を認めないところはまあ、確か に植野じゃないがうざったらしいところはあるものの、同じ意味では全く排除したいようなうざさじゃない。何事も将也のためと思えばこそ、永束は必要なので あろうな。
まあ、植野が永束を嫌うと言うのは、彼の言うように第一印象の外見で判断しているのだとは思うが、人間誰しもフィーリングっちゅうもんがあるみたいだな。 多分、石田とともに猫カフェに現れた瞬間に不倶戴天を感じたのであろうか。永束もまた、然りである。
「人に物を頼む態度ではありませんな」
永束を「色気づいたチビデブ」、「きったねェ手で触んな!」と散々罵倒しておきながら、どうでも良いから将也の連絡先を教えろとは、そりゃあアンタ、さす がの鷹岑昊、いやいや鬼面仏心の仁徳者であっても教えはしませんて、そりゃあ。
三十六計逃げるに如かず 無為も悔しき徒花と、諫めて案ず友の身を。植野直花は危険な奴だ、川井も存外腹黒い。
植野もいささか性急ではある。川井を通じて何故か今ごろになって将也との接触を渇望するのか。まあ、植野直花については人物考察で後日書いてみることとし て、川井が仕組んだハニートラップとして考えてみれば、何ともまあ石田将也め、この野郎役得じゃねえか。
◀永束と対立する植野直花不細工、変な髪、汗、キモイ声。これが対女性であったら完全なるセクハラになるのだが、それにしても永束も「それを言われちゃあお終いだよ」とばかりに反 駁の余地が無い。この罵倒の中で「キモい声」という定義はよく分からないのだが、鷹岑的には、同級生2の長岡芳樹役などで有名な、名バイプレイヤー・室園丈裕氏を連想させた(室園さんがキモい声というわけではないぞ!役柄的な話)。
ところで、植込みで結弦が笑いを堪えてはいるのだが、植野は硝子を虐遇したクラスタの1人であると言うことを忘れてはならない。
自然過ぎるほど自然に、硝子を選んだ将也の衷心
ネコのポーチを硝子に贈った将也だが、周囲の羨む声を他所に、始めから至極自然に硝子という存在を意識していた。 それは理屈や筋道、条件等というものとは関係の無い、将也にとって自然体のままで決めた贈り先なのである。
植野直花が本編で語った「好きになるのに理由はいらない」というのは確かにその通りではあるのだが、理由はいらないが、好きになる「根拠」というのは必ず 存在する。根拠の無い恋愛というのはあり得ないし、そう言うものは長続きはしないものである。
恋をしている連中。いわゆる今がラブラブでイチャイチャしたい時期というのは、そう言う事を考える余地も余裕も無いのだろうが、長く連れ合うこと、偕老同 穴を誓う間柄になってゆけば、そうした「好きでいること」「愛していること」の根拠というのが絶対に見えてくる。それが恋愛の源泉なのだ。
まあ、将硝の関係が一般的なラブコメのような陳腐なる恋愛であるかどうかは、鷹岑家文書の聲の形考察で挙げているようだと思うのであるが、こういう自然す ぎるほど自然に硝子に贈ると言うことを決められたという将也の心は非常に単純で、それでいて何よりも一番堅く、折れない誓いの表れのように思えるのであ る。
まだ固さが残る、硝子の「声」
「片端の詮なき想い小袋に、贈りし君の声嬉しさと。遠き世界が繋がる実感、小さなポーチとお礼のメール」
西宮硝子のお礼のメールは、些か固さが残っているとは言え、その文字をひとつひとつフリックする硝子の嬉しさというのは想像に難くない。物語全体を俯瞰し てみればよく分かるのだが、嫋然とした(言葉を悪くすればポワンとした)西宮硝子の方が、今回いよいよメインストーリーに関与するようになる植野直花と較 べると精神的余裕という意味で雲泥の差のように思える。
西宮硝子の人物考察でも挙げたように、硝子はああ見えて実は非常に気丈である。植野が嫌いだという理由も漠然ながら理解出来なくもないのだが、まあそれは また後の考察で挙げることにして、硝子の「声」はそうした目先の恋愛というものを超えた、石田将也に対する感謝と信頼をダイレクトに受け止めることが出来 るのだ。
まあ、それでもですます調でちょっとお堅いなあ、というのはあるのだが、そうした関係が今のところ、将硝にとっては丁度良いのかも知れない。
植野との連絡を断る将也、想いに対峙せよ
植野から連絡が欲しいと川井伝に将也に伝わるも、将也は事も無げにそれを断る。今現在の人物相関がよく分かる将也 の言葉であろう。
未だに×印が取れない川井もまた、的を射た性格を表している。優等生・人格者気取りだったとされる川井だが、決して個別の相手に深入りせず、即かず離れず の交際関係を維持してきたであろうから、小学時代の石田将也、並びに西宮硝子、佐原みよこらに対してはそれほど思いを致すと言うことは無いだろう。故に、 将也に対しても讒言を弄すると言う事はしてこなかった。ぶっちゃけて言えば、川井にとっては周囲などどうでも良い存在なのである。
しかし、それでも彼女は得になること、またフィーリングが近い相手とはチューニングを合わせるのが上手い。だから、植野直花とも一定の交友関係を保ってい るのだろう。
まあ、川井からすれば植野が将也を好きなのを知っていて気を利かせたつもりで「私良いことしちゃった」みたいな自己満足をしているのだろうが、まあ将也に とってみれば全く以て要らぬお世話であるわな。
でもそれも全てが運命であると言うことを割り切って考えれば、植野とのコンタクトはまた硝子との世界を近しめるための試練だと思って諦めるしかあるまい。
植野は性格がややアレだが、将也を好きでいるという点だけを絞れば想い一途なところがある。植野に対しては複雑怪奇な想いがあるだろうが、前回も言ったよ うに、将也は逃げてはいけない。
想い人の心は硝子に在り。静かなる瞋恚を燻らす植野直花
「今はただ想い絶えなむとばかりを 人づてならでいふよしもがな」
左京大夫藤原道雅卿の悲恋歌よろしく、植野直花が定められた石田将也への想いは何ともまああまりにも時宜を佚しすぎていた。
5年の間、縦しんば本当に石田将也を恋しく想っていたとするならば、何故これまでの一度も将也を気遣うアクションを起こしてこなかったのか。時の長い秘め たる恋心というのはラブコメにあってそれは大層読者を惹き付ける、健気で一途な心だ。
だが、植野直花は、将也と共に西宮硝子を虐待したクラスタの一人である。その責任を将也一人に負わされた時、彼女は一体何をしたであろうか。
そして、将也は硝子への激しい慚悔と自責の念、そして植野を含めた人間不信の無間奈落に藻掻き、硝子への贖罪のために手話を習い、170万円もの死亡支度 金を血の滲む思いで稼ぎ、その上で自殺をする寸前まで思いつめていたのである。そうした地獄の底を這いつくばっていた間、植野直花は一体何をしていたの か。
「友達に‥なれるか?」と、最期の言葉のつもりで発したその手を、西宮硝子はぎゅっと握りしめた。将也の命を救った手である。
石田将也はその瞬間、かつての悪童ぶりを脱皮し、硝子のために削り、身を捨てることを誓った。俺は一度、死んだ。生まれ変われたのは、硝子のお陰だった。
そうした将也に、植野は一体何が出来るというのだろうか。
小学時代と同じく、悪童の儕として将也に接しているというのならば全くお門違いであろう。塗炭の苦しみを知ろうともせず、ただ「ずっと将也が好きだった」
それだけでは、石田将也の心を振り向かせることも、西宮硝子からも引き剥がすことは絶対に無理である。将也は変わった、私の嫌いなタイプになってしまっ た。お前の好き嫌いなんてどうでも良いし、そんなの知らねェよ。それを言うなら植野、お前は何にも変わってない。
将也は植野に自らが身を以て経験したそうしたどん底を語ることはないだろう。そして、植野が将也に対する執心を強める度に、将也の心は遠心分離してゆく。 そういうものなのである。
「石田をこんな風に変えてしまったのは西宮硝子、アイツのせいだ」
逆恨みしてはいけない。植野からしてみれば猫カフェで、それこそ猫を被ってまで将也への想いを伝えようとした、将也にあげたはずのポーチを、彼はあっさり と硝子へのプレゼントとして贈ってしまった。それを聞いた瞬間に、植野は将也の心が硝子にある事を知る。そして決して足掻いても届かない自分の思いに対す る苛立ちを、硝子にぶつける可能性も捨てきれない。
しかし、その時点で植野は戦わずして硝子に敗北する。そう、全てにおいて植野はあまりにも遅れた。地獄を味わい、諦めたもの、取り戻したもの。それを知る 将硝の絆に、植野が介入する島はないのである。
人を外側で判断する人は石田君にふさわしくない(永束友宏)
全身ガクブル状態の永束が冷静を装って植野を見抜いた台詞。まあ、永束とは二度目の表向きな出会いで、その内面を知らない植野からすれば余計なお世話ではあるのだが、石田がどん底を経験したことを知らない植野からすれば、そう言われるのもあながち間違いでは無いだろう。
西宮にあげるって決めたんだ(石田将也)
意識せず、理由無き決断。そこにある本質は将也が意識的に思っている以上に、硝子にとってどうすれば喜んでくれるのか、どうすれば少しでも傷を癒やしてあ げることが出来るだろうか、という事である。そうしたさり気ない気持ちこそに、何人たりとも動かせない、深い想いというのがある。
あんなさえないのとツルんでんの?(植野直花)
永束の言葉を裏付ける植野の台詞。この言葉で、将也の心を更に遠ざけることになる。植野にしてみれば、島田や広瀬とは正反対のタイプと友達ということに 「らしくない」的な感覚で言ったのだろうが、少なくても心を許した自分の友人をそんな風に言われて何とも思わない人間はいないだろう。
私のこと嫌い?(植野直花)
暗に嫌いじゃなかったら私と付き合わないか。というニュアンスにも受け取れる。何とも思わない、嫌いと言う言葉はあまりにも強い。植野は変わらない石田を 淡く望んだその媒体に西宮硝子を挙げるのだが、悉く裏目に出ることになる。自分のことを挙げる前に、植野は将也に言うことがあったはずである。
あれ俺があげたんだ(石田将也)
将也の心が西宮硝子にある事を悟った言葉。その言葉の直後に、植野は自分の嫌いなタイプに変わってしまった将也と、そんな風に彼を変えてしまった硝子に対する瞋恚の炎を燃やし始めてはいないかと危ぶむ。将也への拘りを強めるたびに、将也の心は離れてゆく。植野に出来ることは一体何か。まあそれはいずれ人物考察で。
コメント
コメント一覧 (22)
植野が期待通りのキャラで良かったです。永束君…災難だったな。
これから植野が川井巻き込んで暴走しそう…
女はつるむととことん残酷になるからな。
しかし映画制作の話が頻繁に出てくるが、終わりへの伏線?
アクションゲームのバイタルゲージ風にしてみますた。
> 植野が期待通りのキャラで良かったです。永束君…災難だったな。
永束をリトマス試験紙のように扱うのはやめて下さい。
> これから植野が川井巻き込んで暴走しそう…
> 女はつるむととことん残酷になるからな。
植野がヤンデレになるとか。絡めば絡むほど将也の心は離れてゆくのに。
永束と結弦だけで何とかなるかのう。
> しかし映画制作の話が頻繁に出てくるが、終わりへの伏線?
なして?
みたいな感じなのかなと勝手に想像しただけです(^_^;)
まあ今週号見る限り植野はないのかな?
彼女がバリバリの酸性から中性に変われば話は別ですが(笑)
そりゃあ魂消た大団円とくらぁ! 将坊が想像した笑顔の硝佐植の図。
お天道さまが西から上らぁな(笑)
> 彼女がバリバリの酸性から中性に変われば話は別ですが(笑)
友の奴、ありゃ完全にトラウマになりやがったな。
まさに猫じゃねぇ、蛇に睨まれた何とかってな。
それでも無名の旦那は植野がお気に入りなんで?
鷹岑も嫌いじゃねぇですよ。離れてゆく男を歯ァ軋りながら追掛けるって
いいじゃねぇすか。男の夢ってもんでさぁ!
植野には、将也と硝子を応援する立場にはなって欲しくないものの、単に敗北して退場ではなく、彼女なりの成長を見せて欲しいです。
将也の硝子に対する感情は正に与える愛情であり、現時点での植野の将也に対する感情は求めるあ
まあまあ落ち着いて改めて書き込みされたし(;´・ω・)
将也の硝子に対する感情は正に与える愛情であり、現時点での植野の将也に対する感情は求める愛だと思いますが、最終的に植野が多少なりとも前者の愛を考えられるように変化を遂げて欲しいです。
植野には屈折したところもあるものの、基本的に一途で、しかも長年の想いを伝えようと、彼女なりの決心をもって実際に行動に移しており、悪役として以外の魅力があるからそう思うのかもしれません。
逆に、川井に対しては、そういう思いは抱きませんでした。(決して植野ほど美人じゃないからというわけではありませんw)
ヒューマンドラマ(ラブコメ)というのは、キャラクタを量産すれば良いってものじゃなく、
たった1人、基幹を成す主人公らに距離を置く人物を作るだけで面白くなるものです。
植野はまさにそれで良いと思います。
>彼女なりの成長を見せて欲しいです。
ハードルは高いでしょうね。将也とは違って、地獄を這いつくばっていませんからね
(まだ、この五年を語られてはいませんが)
>植野の将也に対する感情は求める愛だと思いますが
いわゆる一方通行の想い、ハチミツとクローバーみたいなベタなものではありませんが(?)
まあ、ポーチを持っていた硝子に「気持ち悪ッ」と呟いて、将也がそれに同調するかと思い
きや、「あれは俺があげたんだ」。植野の表情カットが絶妙でしたねえ。
離れてゆく将也の気持ちにもどかしさ満点のラストの彼女の表情はまさに萠えますw
「私の好きだった石田に戻ってよ!!」みたいな?
>悪役として以外の魅力があるからそう思うのかもしれません。
植野人物考察でも後に挙げますが、そのためには硝子もある程度植野に対して敵意を
剝き出しにすると言ったような、人間臭さがあればもっと良いかもしれませんね。
そうすることによって、植野の魅力も高まって、聲の形全体のクオリティ向上に繋がります。
>川井に対しては、そういう思いは抱きませんでした。
そもそも×印が取れとらんもんw
将也が断ってくれると言った直後の、川井のニヤリとした嗤いがゾクゾクしますw
好きな男の友達をフルスイングでDISって、西宮と石田の関係を知って
る知らないにかかわらず、同性に対するあからさまな悪口・・
って男からドン引きされることをわざとやっとんのか?ってな感じで
石田ならずとも、もうやめろよ・・だし、DQNな悪ガキから成長して
様々な問題を抱えながらも大人に近づいてる石田からみれば尚更・・
なのは当然ですわな。
本当に怖い、性格悪い・・というか油断ならないのは川井だなぁ
やっぱり。今回も策士ぶりをみせてくれましたね。
石田にアドレス交換を断られるやいなや、即座に次の手を打つ、
ウソがシレっと出てくる・・なんて怖すぎる(笑)
今後も植野と石田の黒いキューピッドとして、または植野のスパイと
して謀略を巡らせてきそうですね。
私と同じことを考えておりますね。私も植野に対しては西宮の聖人枠を
ぶち壊す爆弾、テロ要員として期待しておりますね。
今の西宮のキャラのままだと、本当によくある障害者対象の触れあいものに
終わりかねませんし。いえ、別に実は硝子は腹黒でした・・って展開では
なくてもうちょっと自分らしさが率直に出せるキャラに成長してほしい
ってことで。
今のところ生の感情をむき出しにしたのって小学時代の石田相手の
大げんかだけですしね。結弦相手に怒りはしましたが、あれは
生の感情やエゴを出したものとはちょっと違うし・・。
植野については、連載開始時から石田との伏線が張ってあった上に、
ガンダムのシャアに専用の赤モビルスーツがあるごとく、専用効果音(サラッ)に専用メルアド(nyannyan、西宮はnichinichisou)まで用意しているわけで。
これだけ念入りに用意したキャラであるからには、単なるイヤな奴、だけでは
ない掘り下げを期待したいところですね。
これから、じわじわと真綿で首を絞められていくんですよ。ぐへへ。
>「あれは俺があげたんだ」。植野の表 情カットが絶妙でしたねえ。離れてゆく将也の気持ちにもどかしさ満点のラストの彼女の表情はまさに萠えますw「私の好きだった石田に戻ってよ!!」みた
そうそう。こういうのが、これから何度も出てくるはずですよね。
将也と硝子が見えないところへ逃げれば、そういう思いをしなくて済みますが、植野には逃げずに何度もぶつかって打ちのめされて、その結果少しでも成長して欲しいです。
明日夜勤明けたら返信しますね。
現実社会の同年代女子を引き合いにすればどうだろう。
ひと言で非常識・成長しないといってもタイプは様々ある訳で、植野のような傾向の女子は普遍的なものであるのかという点ですね。
> 好きな男の友達をフルスイングでDISって、同性に対するあからさまな悪口・・って男からドン引きされることをわざとやっとんのか?ってな感じで
物語としてはそう言う立ち位置を強いられているから、全体を俯瞰すれば必要悪なんですが、キャラクタ個々を見れば永束を面罵するのはまあ由として、硝子に対する悪口は何か将也を試しているような感じも受けますね。
> 石田にアドレス交換を断られるやいなや、即座に次の手を打つ、ウソがシレっと出てくる・・なんて怖すぎる(笑)
鷹岑は川井が策略を弄したと言うよりも、単純に将也の意志ではなく、植野を尊重して「気を利かせた」んだと思いますがね(笑)
策謀家という感じは何となく語弊があるような気がするのですよ。
> 今後も植野と石田の黒いキューピッドとして、または植野のスパイと
> して謀略を巡らせてきそうですね。
黒天使はともかく、学校も違って、自立心が強まる時期に、植野の使い魔を甘んじるのかなあ(。-`ω´-)
まあ、謀略という表現はともかくとして、将也の様子を話すと言うことくらいは多分、ずっとしていたんでしょうね。
光栄ですm(__)m
>西宮の聖人枠をぶち壊す爆弾、テロ要員として期待
好き嫌いの話題がネタとして上がった以上、ラブコメ色にスペシフィックを置き始めたことは明らかなので、さすがに爆弾テロリストとまでは行かずとも、西宮硝子も植野とは将也に向けたように、対等に渡り合って欲しいものです。
>もうちょっと自分らしさが率直に出せるキャラに成長してほしいってことで。
硝子が「将也に惹かれているんだ」と言うことを確信出来ることが、一番良い契機なんですけどね。
>専用効果音(サラッ)に専用メルアド(nyannyan、西宮はnichinichisou)まで用意しているわけで。
夕焼けニャンニャン
> これだけ念入りに用意したキャラであるからには、単なるイヤな奴、だけではない掘り下げを期待したいところですね。
まあ、植野を対立軸にすれば、ラブコメ要素も強まるという副作用もあって、批判層の逆鱗に触れるとされているようですがな(笑) まあ、鷹岑は一向にかまわんのですが。
将也を想い焦がれて色々と自爆をかます植野を、何だかんだ言って仕方なく助けてやる。
でも将也の向く先は硝子。これが結構、きつい。ラブコメ色を強めるならば、植野には将也へ
の想いを限りなく強めるという方法もアリだ。
> 将也と硝子が見えないところへ逃げれば、そういう思いをしなくて済みますが、植野には逃げずに何度もぶつかって打ちのめされて、その結果少しでも成長して欲しいです。
植野の扱いひとつで、作品のコンセプトが左右される可能性もありますから、大今氏は慎重に扱った方が良いかもしれないですね。
で、面白いというかある意味当然かもしれませんが、コメント欄(自分が読めるのは英語のものだけだけど)をみると、日本人読者とほぼ同内容のコメント。
今回の植野に纏わるエピソードについてもここや日本のネットとほとんど同じ感想(UENOビッチ・・・とか(笑))
まあ、なんていうか、イジメ、障害、差別の問題とか、十代の少年少女の人間関係の悩みの体験って世界各国どこでも大して違わないんだなぁって思った次第。
彼女の想いは届くのか気になります。
西宮に対しては健常者目線を払拭する努力が必要です。
まあ、人間皆感情のロジックが同じならば、和洋宗教の違いがどうあれ感じることは同じでしょうね。
>イジメ、障害、差別の問題とか、十代の少年少女の人間関係の悩みの体験って世界各国どこでも大して違わないんだなぁって思った次第。
それに加えて西欧他大陸はレイシズムという、もっと大きな問題がありますしね。
良けりゃ萌えんのか?とかみたいな・・
少なくとも私の場合はマンガのキャラと しては面白いし魅力的だよね・・・って話をしてるだけで、別に現実の女の 子の好みの話してるわけじゃない、見えない敵に向かって何を叫んでるの?って感じで。
イジメ肯定だとか差別主義者呼ばわりまでする人までいましたが、じゃあゴルゴ13が好きな 奴って殺人肯定者なの?って思ったりもします。
まあ、世の中には現実とマンガの世界の区別をつけられない人、物事を必要以上に真面目 に考える人もいるので、気を付けないと・・ですね。
もちろん、現実に植野みたいな女子が近くにいたらイヤだし、確実に苦手
意識を持ちますけどね(笑)。
>>ネットで見かける意見でヒステリックなラブコメ批判とともに個人的に理解しがたいのは植野萌え?へのこれまた批判というか攻撃。あんなクズでも容姿が良けりゃ萌えんのか?とかみたいな・・
まあ、鷹岑はそうした掲示板や交流サイトは見ないのでよく分かりませんが・・・
言うまでもありませんが、キャラクタというのは、本来その作品のコンセプトを表現する上で必要な素材として創り出されるものであって、萌える萌えないや、性格の善悪は別として、キャラクタそのものを否定するような発言というのは仰るように少し理解しにくいものであって、また非常に了見が狭いものであると思います。
>>少なくとも私の場合はマンガのキャラと しては面白いし魅力的だよね・・・って話をしてるだけで、別に現実の女の 子の好みの話してるわけじゃない、見えない敵に向かって何を叫んでるの?って感じで。
作品そのもののコンセプトをきちんと理解し、読解力があれば植野はもとより、たとえ百人千人を殺したような凶悪な殺人鬼が物語に登場したとしても、そのキャラクタの意味というものは分かると思います。批判や攻撃をするならば、何が駄目なのか、どう言った感じならば良いのかと言うことを、自分自身の考え方を述べるのが正しいですね。そうでなければ、ただの中傷です。
>>イジメ肯定だとか差別主義者呼ばわりまでする人までいましたが、じゃあゴルゴ13が好きな 奴って殺人肯定者なの?
水掛け論ですが、もしすぐにそう言って相手の考え方を否定的に決めつけてしまうのは、了見が狭いですね。勿体ない話です。
>>世の中には現実とマンガの世界の区別をつけられない人、物事を必要以上に真面目 に考える人
ゆえに鷹岑は殆ど他のサイトは見ないようにしています。「自分自身はこう思う」と言うことを、きちんと筋立てて述べていれば、批判にも対抗出来ます。自分自身の考え方を示さないような誹謗中傷は、歯牙にも掛けません。あなたも、そういう意見に左右されることなく、視野を広く持って聲の形を捉えるように願います。