民主代表選で、小沢一郎候補と菅直人候補の推薦人名簿、またテレビ等で映ったそれぞれの蹶起集会の場にいた議員たちの顔ぶれを見て、ふと鷹岑は思ったことがある。

小沢さんの推薦人連名、また蹶起集会に集った人たちは、勿論、小沢さんの理想理念に共感し、行動を共にしてきた人も爾り、特筆するべきは、皆何らかの形で揉まれた「苦労人」が多いということ。かたや菅側のほうはその逆で、いわゆる「エリート」や「政策オタク」、そして何よりも「苦労を知らない」面々が挙っていると言うことだ。
小沢さんの推薦人に名を連ねた、赤松前農相はそれこそ社会党時代から、小沢さんとは新生・新進両党時代からの知己であり、長所も短所も知っている。小沢さんに反発して出来た自民・社会両党のあり得ない連立政権という苦さを味わってきた、ある意味苦労人。
岩本司参院議員はよく存じないが、確か旧日本新党出身の方ではなかっただろうか。いわゆる“反小沢”が多い日本新党出身者の中では珍しい。
太 田和美衆院議員は、小沢さんが2006年に、前原誠司の犯した大失策によって崩壊寸前となった民主党の代表に就任した直後の千葉7区補選で、千葉県議の座 を擲って出馬。圧倒的不利と言われてきた補選を、自身の努力、そして小沢さんの尽力もあって勝ち抜いた女傑。ただそれだけではない。太田氏はかつて風俗 店・キャバクラでの勤務経験を指摘され揶揄・バッシングされたことがある。それをはね除けて昨年の衆院選でも、選挙区を移しながらも勝ち抜いた、本当に苦 労人である。

海江田万里衆院議員は経済評論家のスキルもあって、個人的なイメージとしてはとても冷静な人だと思う。小沢さんの代表選出馬 に関して、海江田氏なりの経済政策を提言したという。小沢さんはしっかりとした意見ならば必ず聞く人。海江田さんの選択は正しいと思う。菅側にも出したの かも知れないが、官僚の言いなりになっている菅氏は目もくれないだろう。

川内博史衆院議員は、保守王国鹿児島1区で自民党・保岡興治元法 相になかなか敵わず、「ゾンビ」という渾名までつけられていたという苦労人。去年、初めて小選挙区で勝利。ガソリンの暫定税率や、沖縄問題を始め、メディ ア出演の際も、非常に真面目に真剣に取り組んでいるという姿を見る。グァム・テニアンの基地誘致の件を鳩山政権で伝えられなかった無念さを思えば、改めて 米国と交渉をすると明言した小沢さんに懸ける思いは本物だろう。

田中直紀参院議員、蹶起集会でも見かけたが、奥方の眞紀子元外相が表に出 ず、ご主人に花を持たせたのはさすが。田中直紀さんに限らず、川上義博参院議員など、2000年代中後期あたりまで自民党に所属していた人は、小沢さん支 持が多い。生粋の民主党嫡流を名乗る菅側に行こうにもあっちはとても敷居が高いだろう。

田中美絵子衆院議員は「小沢ガールズ」と言われて いるが、彼女も記憶に新しい、衆院選後から風俗関係に従事していたと言うバッシングの嵐が交錯し、それでも折れず、小沢氏近侍の松木謙公氏らに守られる映 像が印象深かった。太田和美氏もそうだが、こう言った謂われのないバッシングを受けた人というのは、小沢さんの本当のことをよく理解できるのだと思う、小 沢さん側に何かを言われたとかではなく、ただそれなんだと、鷹岑は愚考する。要するに、自分自身が痛い目に遭わなければ人の痛みはわからないと言うことな のだろう。

谷亮子参院議員は小沢さんとは旧知の間柄だとは言うが、小沢さんが渦中のまっただ中にいる時に、参院選出馬を決断し、当選し た。それが全てである。数多くの誹謗中傷を受けても、意に返さず進んでいる姿はさすが柔道家・オリンピック金メダリストの貫禄だ。谷氏のように本当の苦労 を重ねている人、バッシングにも負けず黙々と自分の道を進んでいる人もまた、小沢さんの真実の姿が見えるのだろう。

野田国義衆院議員、 元・八女市長。自民党・古賀誠氏の秘書を務めて当時全国最年少で市長に。多選批判がネックとなって市長選再選出馬を迷っていた時に小沢さんから秋波を受け 衆院選に出馬。選挙区では惜敗したが復活。小沢さんは政治的恩人。また、小沢さんによって差し替えられた中屋大介氏も今回比例で繰り上げ当選したことも、 心的枷が取れたのだろうと思う。

菅側の推薦人も見たが、論評したくない気分。
ただ思ったのは、菅側連名を見れば、小沢さん側と較べてはるかにエリートであり、政策的に優秀であり、またクリーンなのだろう。つまり、一般庶民の苦しさがよくわかっていらっしゃる人がいるという風にはとても思えない面々なのである。

ただはっきりしたのは、下世話で言う「親・反小沢」。それはそれでも良いと思うが、鷹岑は「忘恩の徒」が一番嫌いです。誰とは言いません。