週刊少年マガジン 2017年36,37合併号

◈ 春場、煉獄の錦旗引っ提げラブコメの急先鋒を昂じ サバイブ、自己設定に敗北し連載を終える


五等分の花嫁(春場ねぎ)

第1話 五等分の花嫁

評価★★★★★
2017年第8号に本誌掲載された、同タイトルの読切の連載化第1話。アンケート至上主義の追風を受けて、今合併号からの連載開始を春場氏は告知してい た。
読切版と比較するとコマ割、吹き出しの位置等はほぼ蹈襲され、キャラクタデザインが若干程度変更されている。メインヒロイン・中野五月の髪型、風太郎の妹 が、読切版のポニーテールが、頭頂部からのポニーテールになっていて後は普通のロング、中野一花の目の筆致など。中野三玖が一番キャラデザの変化が顕著 だ。
中野三玖(五等分の花嫁)
◆中野三玖 … 上が読切版。下が今回からの 新連載版。キャラクタデザインは基本的に一緒だが、読切版の彼女は「幼な過ぎる」という事が言われたのかも知れない。新連載版では、ぐんと大人っぽくな り、長女一花とのギャップも狭くなった様な気がする(巨乳属性が追加された)

それ以外は比較したところ上記の三玖の登場場面や、四葉の寒いギャグなどの割愛などと言った細部の修正に留まっている。準備期間が足掛け半年近くあった割 には、これと言って目を瞠るような変化はなかったという印象。
春場氏は廣瀬俊氏の原作で描いた、「煉獄のカルマ」が今なお人気とされる。私も全巻は揃えなかったが、その可愛い筆致が目を惹き、2巻くらいまで電子版で 買ったと記憶している。
2017年第8号の読切版は話題になったとされているようだが、「煉獄のカルマ」でのアドバンテージによる期待値の方が高いと見る向きもあるようだ。
私も一応期待していたのだが、椿太郎氏の「楽々神話」が直前で連載打切りとなったので、紙版購入移行は断念した。
ヒロイン格となる一花、二乃、三玖、四葉、五月の中野五姉妹は皆魅力的な筆致で可愛いのだが、問題は春場氏が巧く捌いて過酷な週刊連載を乗り切ることが出 来るかどうかである。
先だって始まった宮島礼吏氏の「彼女、お借りします」とのラブコメとしての差別化をどう図るか(瀬尾公治氏の風夏は表面上・音楽漫画系としている)であろ う。流石景氏の「ドメスティックな彼女」をラブコメと定義するのには若干二の足を踏むところであるからだ。

ストーリーは、車胤・孫康よろしく貧乏苦学生の秀才主人公・上杉風太郎が、中野五月とファーストコンタクトで襤褸糞になじられやり合い、謎の美少女たちに 次々に絡まれ、家系の扶けとならんと欲し、受けた家庭教師の依頼主が、彼女たちの中野家であった。というものである。陳腐ではあるが、入り方はとても良 い。煉獄のカルマのイメージから春場氏を識る諸卿からすれば、いまいちパンチが足りないような気もするだろうが、読めない訳ではない。
ただ、問題は今も言ったように五人のヒロインをどう捌くのか、と言うことにある。

複数ヒロインにありがちな、主人 公争奪戦の早期脱退

こう言う複数ヒロイン系ラブコメにありがちなのが、既にメインヒロインが決していて、他のヒロイン級キャラが早々と脱退(主人公とメインヒロインを支援す る立場に転じるなど)することである。そうなってしまえばつまらなくなる。河下水希氏の「いちご100%」などのように、土壇場まで本命を決せず、皆均一 に主人公に対する好感度を維持浮沈させる展開の方が良いのである。
ただ、そうなると読者の中には主人公が「クズ」や「ヘタレ」と罵倒するものが必ず出てくるのだが、複数ヒロインのラブコメというのは概ね主人公はクズと言 われる方が丁度良いのである。一本気で特定のヒロインしか目に入らないのであれば、複数ヒロインを標榜する必要は全く無い。
中野一花(五等分の花嫁)中野 一花

中野家五つ子の長女と目されるヒロイン格。読切時から私、鷹岑昊の一推しキャラ。
大人びた言行に艶めかしい所作。スタイルが抜群に良いが、少し小悪魔的なア トモスフィアを漂わせている。

私がこの五姉妹の中で特に一推しの理由として、ショートッ娘、快活な性格ということも加味し、キャラクタデザインとして絵本奈央・徐譽庭両氏の「それでも 僕は君が好き」のラスティング・ヒロインである「サムスン」に極めてよく似ているためかも知れない。
五等分の花嫁のオープニングと今回第1話のラストで描かれた、花嫁の女性は、ファーストコンタクトであった五月という先入観を取り払った、今のところ誰か 判らないという演出が成されているので、個人的には一花であって欲しいと願っている。

そして、だからと言ってハーレムにする必要も全くないのだが、これだけの美少女たちをあてがってサービスカットの1つもないというのは読者を馬鹿にすると いうもので、極端な話、ストーリーは二の次でまずは彼女たちの魅力を存分に発揮するようにしろ、という事である。心理描写も大切だが、5人もひしめき合っ ているのだから特定のキャラにスポットを当てて主人公争奪戦から脱退するフラグを立ててしまっては、本末転倒である。
中野三玖(五等分の花嫁)中野 三玖

中野家五つ子の三女と目されるヒロイン格。読切版と比較してぐんと大人びた。ヘッドフォンを常に携帯している設定と、名前から連想して初音ミクか巡音ルカ をモチーフしたか。
連載版から、一花と併称する私、鷹岑の推しキャラである。この漫画がもしも結婚するところまで進む構成となった場合のラスティングヒロインとしては、本命 の五月を除いて一花か、彼女・三玖が望ましいと考えている。
複数ヒロイン系としては必然的にいる、超マイペースで内気な不思議ちゃんタイプ。五人の中ではビジュアル的には変化が著しかったが、人物設定は同じ。5人 の中では唯一、黒ストッキングを穿いているという点からしてもポイントが高くなっている。

東京卍リベンジャーズ (和久井健)

第24話 「Revoke」

何回も言うが、ヒロインの「ひなた」が聲の形の西宮硝子にしか見えない。

血戦の久遠 (枩岡佳範)

第2話 「かくれんぼ」

評価★★★
巫ミコト、安請け合いし過ぎだろう(笑)
筆致による雰囲気は非常に良いが、テンポが少し過密か。構成技術のハードルを自ら高くしてしまっている(要するに背伸びしている)ような気がしないでもなく、テンポ負けが気がかりな点。今のところ、ホラー系なのか、バトルものなのかが曖昧で様子見が続く。
ラストの「タタリ」がドラゴンクエストのモンスター、メドゥーサボールに見えた。

ドメスティックな彼女 (流石景)

第152話 「君の童貞をたべたい」

評価★★
下品。まあ、この作品をラブコメと位置付けるのは既に違和感がある。

彼女、お借りします (宮島礼吏)

第5話 「元カノと彼女」

評価★★★★七海麻美×水原千鶴
主人公・木ノ下和也のモノローグ視点で進めば、和也はヘタレのクズに比定されるキャラクタだが、この物語は水原千鶴をメインヒロインに据えているので、焼け木杭の七海麻美に火を点けるような行動はしないだろう。
前話で和也との関係を邪推された麻美が眼光を失いながら「あっ、そう」と吐き捨てた印象から、麻美は和也のことを本気で振ったつもりはないのではないだろ うか、というイメージがある。宮島氏がどういった波乱を展開するのか。このまま七海麻美をヒロイン格として物語の鼎の足の一つに据えるのかという戦略次第 とみた。
あくまで、水原千鶴が「レンタル彼女」という風俗業から、和也の正妻への昇華の過程における、物質の一つとしての存在だったとするならば、それはそれで面白いのであるが。

木ノ下和也×七海麻美水原が一応は「高嶺の花」という位置づけにして、元カノである麻美から次のオムニバス、また次の出会い……というような形もまた一つの定義であるが、週刊少年マガジンという舞台でそれが可能かという話にもなる。

ただ、この作品は少年誌でありながら人物設定は成人であり今回のように飲酒描写もあるので、形骸化した少年誌において、乱れた性描写というのも冒険の一つとしてアリではないだろうか。
まあ、単純に宮島氏の筆致に依るエロいキャラクタが見たいだけ、というよこしまな考え方が丸見えなのである(笑)
次週以降も期待。

音無さんのパンツ (読切・サクマ)

評価★★★★
普通に面白い。
ていうかそれよりも、この筆致。めちゃくちゃどこかで見たことあるんだよなあ~~? マンガボックスで? いや、過去のマガジンワンダーで? 作者のサクマ氏、ペンネーム変わってる?

ワールドエンドクルセイダーズ (biki / 不二涼介)

第9話

評価★★
 ラララ・リラの出番がない。ハゲと野郎のドンパチに興味はない。あれほど言ったのに……

風夏 (瀬尾公治)

第166話 「発信!」

評価★★
「ネット配信」というインターネットコンテンツの長所そのものを活かす瀬尾氏の考え方と導入は先見性があるが、主人公榛名優のチートぶりに、「すげぇ、す げぇ!」というテンプレート・ワンパターンの展開が、台無しにしてしまっている。瀬尾氏ファンという狭い視野でしか構成できない限界。

不滅のあなたへ (大今良時)

第35話 「紡ぐ少女」

評価★★★★
掲載順位が後半という定位置か。マガジンの中で異色の作品ではあるが、今回のオムニバス主人公・トナリも哀しい結末になるのかと思うと、遣る瀬無い。

おはようサバイブ (前原タケル)

最終第16話 「僕らはみんな生きている」

打ち切り。世界設定が厖大過ぎてその設定に自ら押しつぶされてしまったという典型。致死伝染病のパンデミックで世界人類が滅亡の危機に瀕している。という割には、エロに比重を置きすぎて作中から緊張感がほとんど感じられなかったのが痛恨の極みである。
前原氏の筆致は好き嫌いが分かれるのではないかと思うほどクセがあるが、週刊少年マガジンではない、別の雑誌畑で新たに種をまいてお色気系の恋愛物語を展開してゆけばよいのではないだろうか。
最終回ご祝儀相場で、アンケートは投票している。

今週号で面白かったもの5つ
①彼女、お借りします。
②おはようサバイブ
③不滅のあなたへ
④音無さんのパンツ
⑤五等分の花嫁
一番面白かったもの
五等分の花嫁
読んでないもの
ランウェイで笑って
買ったきっかけ
五等分の花嫁
五等分は面白かったか
面白かった
良かったところ3つ
①ヒロインの多さ
②絵
③ヒロインのキャラクター
悪かったところ3つ
①ヒロインの多さ
②ヒロインのキャラクター
③主人公のキャラクター
風太郎の印象3つ
①共感できる
②面白い
③つまらない
一番かわいいと思ったヒロインは誰
一花
漫画の続きが読みたいか
単行本が出たら、買って読みたい
今後の展開に期待するところ3つ
①主人公との恋愛
②五つ子の可愛いシーン
③ちょっとエッチなシーン
満足度
普通