春場ねぎ氏〝五等分の花嫁〟特別考察

五連星(五つ子)それぞれの所作振舞における、最終的花嫁候補についての愚見

拙ブログの五等分の花嫁人物考察・中野五月に2018年7月28日、29日と無名大夫(名前未記入)さんから、五等分の花嫁に対する興味深い指摘のコメントがあったので、拙論としての可能性と考察を述べてみようと思います。

▶三玖のみ横を向いたポーズの意味五等分の花嫁グッズTシャツ

コメントされた方は、五連星がそれぞれ単行本のカバー表紙を飾る際に、三玖のみが横臥し、膝に手を組む姿である事を、何か特別な意味があるのかという指摘であった。確かに、比較してみると、三玖以外は指で何かの形を作り、ポーズを取って描かれている。
結論から言えば、この表紙やグッズにおける五連星の今後の影響については殆ど関係がない、と断言しても良いだろうという事だ。
強いて挙げるならば、このポーズは五連星それぞれの性格を端的に表現していて、内向的で他姉妹や風太郎以外には三玖としては人見知りで恥ずかしがり屋な彼女らしい性格を表現していると言って良いだろう。

●この構図を写真だとして、撮影者が上杉風太郎だったという説

本編に特に拠らず、作者・春場介(はるばのすけ)氏のオリジナルの構図による単行本のカバー表紙なのだろうが、こう考えてみれば面白く眺めることが出来るのではないだろうか。
風太郎が中野家当主の下命で五連星個別の写真を撮ることになった。条件は「可愛い姿を撮ること」。
下命ならば致し方なし、五人もまた、風太郎だから。という考えを捨てて、いちカメラマンとしてみて撮影に臨みなさい。と言った感じだ。
一花は、さすが芸能界を目指しているだけあってポーズが決まっている。そして、五連星の長女(α星)としての粛然とした表情が窺える。
二乃は、「可愛い姿」という条件が伸し掛かって、カメラマンが風太郎であると言うことを意識的に抑え込みながらも、彼女なりに精一杯、可愛いポーズを撮っているつもりなんだろう(本編・七つのさよなら篇以前である)。
四葉は、まさに彼女の天真爛漫・明朗快活さの十八番。脚を合わせ膝を立て、パンツが見えないようにしつつ、指でハートを描いている。撮影者の風太郎のことを意識している、とは核心は持てないが、風太郎に対するアピールがある事は紛れもないだろうと考える。
五月は、元々は無理に突っ張っていただけあって極めて自然体。精一杯可愛いポーズで少し舌を覗かせるなど、茶目っ気がありながらも、彼女の持ち味である真面目系というアトモスフィアは失われていないのが見て取れる。

さて、三玖だ。一人だけ身体を横にして両手で膝を抱えるポーズで、笑顔が少ない。そもそも内向的な性格である三玖にとって、この「小グラビア」撮影はいかに風太郎の頼みとはいえ、他の四人のように作った愛嬌を出すことも出来ない。「フータローのためだけだったら……」となれば、多分彼女の見た事もない桃源郷の如き可愛いポーズを拝むことも出来ただろう。
しかし、五連星の中で、唯一黒スト美脚を構図に収めた点で、私としては非常にサービス的なカットであると考えている。春場介氏は、三玖のチャームポイントが、その黒スト美脚であると言うことをおそらく意識したのかも知れませんね。

▶その他の販促用等描き下ろしでは、三玖も同等に描かれた。そして、花嫁は誰か?

五等分の花嫁・五連星の圖

三玖だけが違うポーズで描かれた、という指摘を君はどう考えるか、という質問に対し、瞠然としてこの考察記事に到ったわけだが、春場介氏が描いてきた本紙本編を含めたカラーのイラストについて、他を検証してみれば、三玖は他の四人と同じポーズを取っている。唯一、性格的な部分を象徴して笑顔は少ない。
この記事を書いている2018年7月29日日曜日現在で、本紙本編は、二乃篇の「7つのさよなら」篇が終結。二乃が四葉のために落飾(=敢えて生まれ変わるという意味)するというビジュアル変化で、五等分の花嫁ファンを驚愕させた。
初恋の「キンタロー」が、風太郎と知り、彼にまでサヨナラを告げる徹底ぶりに、二乃の信念を思わせる内容だった。
さて、かくこの記事を書く私は、過去記事から一貫して、中野一花(五連星α星)推しかつ、全員救済派である。考察のついでに、改めて『結びの伝説2000日目』の花嫁は誰が良いか、愚考推論してみよう。

不結実の終極、もしくは花嫁の一人

春場介氏の見事な五姉妹の捌きによって高い人気を維持し続ける五等分の花嫁(略して〝ごと嫁〟と言うそうだ)だが、その高い人気の根源は、拙ブログでも書き、また春場氏にも上疏文として奉呈した手紙にも記したように、主人公・上杉風太郎の不動たる立位置ゆえんである、と言うことだ。彼が五姉妹の誰かに心惹かれる、という描写が出た途端に、この作品は悪い意味で大きく揺り動く。
美しく可愛い、非常に個性的なこの五つ子がそれぞれな感情で風太郎を見つめながらも、肝心の風太郎が一切、五連星に対する恋愛感情を持たず、ただ中野家当主の「全員卒業」の君命を全うせんと努力する(私はこの風太郎を〝宵衣旰食〟と表現している)姿があってこそ、五連星は映えるのだ。三玖や一花のように、虚心坦懐の視点で、一人一人の本質をしっかりと捉えている風太郎に強く惹かれてゆく行程。いくら変装しようが、風太郎は五人のそれぞれの特長を、色眼鏡無しで見、把握している。そう言う姿に、自分をちゃんと見てくれた人、として三玖と一花が先行して風太郎に恋した。他の三者も気づくことになるのだろうが、急ぐ必要は全く無い。学園ものはイベントが限られているから、駆け足だとあっという間に君命完遂の卒業に向かってしまう。人気のある作品なのだから、鈍行で進んで全く問題はない。

では、第1話、そして結びの伝説2000日目のウェディングドレス姿の花嫁は誰か。改めて考えてみるが、やはり私としてはあの花嫁は、五連星全員の花嫁姿の一人であって、五分の一という事であって欲しくは無いと願っている。控え室から出れば、他の四人がウェディングドレス姿で、風太郎の腕を抱え、満面に幸福の笑みを湛える姿を想像したいのである。
五等分の花嫁に、負けヒロインはあってはならない。結婚式はあくまでパフォーマンスであって、婚姻届が無くても式そのものは挙げられるのだ。
極端な話、ハーレムエンドに嫌悪感があるというのならば、敢えてこの結婚式パフォーマンスで終える、誰と結ばれるのかを敢えて暈かす「不結実の終極」が、この作品にとって最良の終わり方だと、私は提唱したい。

回を重ねる毎に、五連星の魅力は増して行く。不動の立位置にある風太郎が、ここで五方面のどこかにぶれてはならない。そんな風太郎に対し、また彼に向ける想いが、この作品の魅力なのである。袂を分かった廣瀬俊氏の良い部分を吸収した筈の春場介氏の手腕に、今後も期待しよう。