週刊少年マガジン2019年第12号 特定作品の感想と考察記事

五連星α、秘匿していた独占欲を能く萌芽し三玖からの寇掠を図り
 夏目氏ら読切・出張掲載陣、大いに本誌本流作家作品を震撼せしめる


五等分の花嫁 春場介 葱

第74回「変化球勝負」 / 評価★★★★★ / 面白かった作品 / 一番面白かった作品 / 購入動機対象作品

先週未登場だった、一花がヒロイン枠。登校時に偶然を装い風太郎を待つ一花に対し、風太郎は狷介さを残しつつも動揺する。武田甲斐守祐輔のことも既に眼中にない風太郎だが、五連星中、一番努力していたのは一花であると言われ、更に風太郎に惹かれて行く一花。四連星の違いについて語る風太郎に心の中で止めてと叫ぶ一花、自分だけのものにしたいという、本来の一花らしさが顕在化しつつあった。オーディションを受けて良かったなと言う風太郎の言葉の一つ一つが一花の胸に沁み入る。追いかけるクラスメイトを捲くために三玖に変装した一花。変装と気がつかない風太郎。
それを機に捉えた一花は、三玖に成りすまし告げる。「一花はフータローのことが好き。凄くお似合いだと思う、私応援するね」そして、ヤンデレ然とした嗤笑を風太郎…いや、三玖らに対して向けて「嘘じゃないよ」と言う。

何故か、伝記伝承の名作ゲーム・SchoolDaysの伊藤誠大師の相関図を想起する。一花がヤンデレ化してしまったらどげんすっとな? 三玖クラスタが発狂しそうな一花の奇襲作戦。だが、三玖も二乃も公然と風太郎奪取に虎視眈眈と蠢動している中で、一花に黙っていろ言うのも理不尽極まりない。
一花派・不結実の終極論者の私から、一花にアドバイスしたいこと。それは、全国模試10位以内入選を目標とする風太郎に誰よりも一花が傍にいて力になってあげることだろう。姉妹との取り合いに、風太郎の心を動揺させてはならない。一花として、風太郎の宿願を叶える。それが出来ることが早道のような気がしないか。ヤンデレの一花。それでも私は引かない。でも、Nice boat.だけは止めてくれよ

ドメスティックな彼女 流石組

第220回「夢捨て人」 / 評価★★★★ / 面白かった作品

ユーキあきら氏の「愛されるより○○したい」で自害した超絶美少女・某のように、硫酸を美容水に仕込まれて顔に深い傷を負ったミサキ。でも彼女は自死を選ばず、アンニュイながらも生きることを択んだことで、ナツオに出逢った。良い話じゃないか。
リフレインするが、伊藤誠大師の偉大さが……以下略

彼女、お借りします 宮島厳島禰宜 礼吏

第79回「彼女と夢のデート②」 / 評価★★★ / 面白かった作品

堀内孝雄の「青春でそうろう」が脳裏に流れるような、和也の夢の学生回帰のプラン。水原もすっかり慣れていて和也の期待に積極果敢に応えようとする。それが果たしてどこまでなのか。墨が登場するが、歯止めが利くか利かないかが目下の焦点だろう。

瑕疵原先輩はバグってる 夏目 巡

読切 / 評価★★★★★ / 面白かった作品

二駅ずい氏流のアトモスフィアを備えたシュール系ラブコメ。漫画母体の基準と、コンピュータのバグから発生する様々な症状を巧く融合させた掛け合いが斬新で面白い。上疏文奉呈決定。

魔王さまの抜き打ちダンジョン視察 館ノ川 駿

出張掲載 / 評価★★★★★ / 面白かった作品

ヨユヤって、考えてみれば、ニーアオートマタのヒロインに擬しているんだな。別マガの出張版という事だが、改めて、別マガで頑張って欲しいと思った作品。


面白かった作品5つ
① 特別読切り『瑕疵原先輩はバグってる』
② ドメスティックな彼女
③ 五等分の花嫁
④ 出張掲載『魔王さまの抜き打ちダンジョン視察』
⑤ 彼女、お借りします
一番面白かった作品
五等分の花嫁
読んでない作品
ランウェイで笑って
購入動機対象作品
五等分の花嫁
コンビニエンスストアについて。平均利用回数は
月に1回
1回のコンビニで使う金額
700円以上千円未満
最も多く利用するコンビニ
セブンイレブン
利用する時間帯
特に決まっていない
グラビアについてまた見たいか
いいえ
満足度
満足
その他の意見
春場氏の筆致について少し懸念と心配をしています。最近、少しラフ化しつつあり、アニメ化やその他イベントなどの激務が昂じて、体調とかに影響されてはいないかと思っています。SNS等ではそういう素振りは見せていないようですが、筆致の粗さが多忙によるストレスを如実に表しているような感じがするのです。

読者としては、適宜休載を取ってクオリティアップと、体調好転に資すればいいなと思います。

また、今週号は読み切り・マガポケ出張陣がいい感じでした。本誌本流の諸連名作家陣も奮起して面白い作品を作っていってほしいものです。面白い作品はお金を出しても買う。それが、読者です。