週刊少年マガジン 2019年第35号の感想並びに考察

神埼神人、貞操プロテクトを一日にして突破せしめ、瀬尾流主人公の常套にはまり
 中野四葉、五連星最後を彩る、廉潔の士への慕情に目覚め始める


五等分の花嫁 驃騎大将軍・都督戀愛総諸事 春場介 ねぎ

第96話「進み続ける日常」/評価★★★★★面白かった作品購入動機対象作品

第96話・アトモスフィアイメージソング「最後の学園祭」(徳永英明)

高校時代最後の夏は終わり、高校編の物語は後半に入る。学園恋愛ものの定番・学園祭のシーズン。一花が一歩高みに進み、学校は学園祭の準備一色に包まれる。そんな中、四葉は五月に食べ物の屋台の話を振るが、五月は夢に向かって進む道を歩み、拍子抜けする四葉。最後の学園祭(風太郎×四葉)彼女がふと目に入ったのは、黄昏の陽光射す教室で、学園祭企画書に真剣に向く風太郎の姿。一花の言葉も相まって、釣瓶落しに風太郎への恋情を自覚し、赤面してゆく四葉。風太郎に恋する五連星、実質最後の自覚者となった四葉。風太郎は四葉の想いの変化を知るよしもなく、学級長として四葉と共に大成功をしたいと意気込む。四葉も風太郎への想いと共に、拍車を掛けてゆく。しかし、志望校への査定は、容赦なく五連星に降り注ぐ。

この回で一番注目するべき点は、幼い頃に呉下の阿蒙だった風太郎と遇っていた少女・四葉が、奇しくも五連星の最後に風太郎への〝恋心〟を自覚してしまったという点である。
ファンの間でも尤も人気や蓋然性が高かった四葉がとうとう、風太郎への恋心に気がついた事である。これで、五連星すべてが風太郎への特別な感情を抱いたと言うことになり、学業への成績上昇プロセスを除けば、恋愛的な部分でほぼ完成したと言って良いだろう。五連星、小プレアデス星団が今ひとつなって、全天一の光輝星となって風太郎の心を掴む。
故に、何度でも言う。この物語に、誰か一人に特化した終結は絶対にあってはならない。不結実の終極か、五連星個々の結実ストーリーを描くべきであると。いちご100%方式は確実に禍根を残す。いちごは漫画誌に名を刻んだが、五等分がそれを行ったところで二番煎じにしかならない。春場氏はよくよく熟慮し、結末を描かれるべきである。

線は、僕を描く 車騎将軍・尚書令・水墨公 堀内 厚徳・砥上 裕將

第7話「崖に咲く花」/評価★★★★★面白かった作品一番面白かった作品

霜介の悲しみに寄り添う「風」がある。その風は何なのだろうか。私は「千瑛」だと感じた。もしかすれば違うかもしれない。でも、水墨に救われ、知己を得、仲を深めた。篠田千瑛こそが、霜介に寄り添う風であると、藤堂翠山師は語っている。その落款入りの水墨。オープン・ザ・プライス!! 「120万円!!!」安いかな~??

それでも歩は寄せてくる 光禄勲・羽林北中郎将 山本 崇一朗

第22話/評価★★★★★面白かった作品

クリティカルって言うか、うるしのほうが先に告白してしまっている時点で詰んでいる気がしねえ??

ドメスティックな彼女 充華嬪 流石組

第239話「梶田の目標」/評価★★★

瑠衣、おまえ要らん。戻ってくるな。おまえとナツオは悲しみしか生まん。梶田と一緒になれ。ナツオは陽菜と一緒になれ。それでいいんだ、これ以上、堂堂巡はごめんだ。

ヒットマン 太常卿・後宮大帥 瀬尾 公治

第56話「七尾 友果子」/評価★★★

加賀月じゃなくて七尾友果子ね。なるほど。先週、小鳥遊への無意識のキスで雁字搦めの貞操プロテクトが掛かったことを自覚しない剣埼神人。御都合主義の幼なじみのグラビアアイドル・七尾友果子に良いように言いくるめられるへたれっぷり。はい、この時点で神埼神人。瀬尾流が誇る主人公全方位モテ男という栄誉を授かった。「今日の撮影、全部NGにしちゃおうかな?」
私だったら、「良い度胸だ。上司と相談してみよう」と切り返せるはず。剣埼神人に其の気なきにしもあらず。……まあ、加賀月を救済する意味においても、友果子には今後も剣埼神人にちょっかいかけ続けても良いような気はする。単行本は買いませんよ? 瀬尾氏が青年誌に移行するならば考えなくもありませんが。

彼女、お借りします 龍驤将軍・鑒六合諸戀愛諸事 宮島 礼吏

第102話「夢と彼女⑤」/評価★★★面白かった作品

正直、ここまでする木ノ下和也に対し、レンタル彼女の矜恃を未だしがみ続けている千鶴の気持ちがよく分からなくなっているというのが実情。恋愛シミュレーションならばとうにトゥルーエンドの展開。和也のやることなすことが、あまりにも大仰すぎて、少しついて行けない部分があるというのも事実だし、ここまで想ってくれる和也に、レンタル彼女という御旗を掲げて何も返さない千鶴に対する苛立ちは、もはや禁じ得ない領域に来ているのかもしれません。


今週号を読んで面白かったものを、5つ選んで下さい。
① 彼女、お借りします
② 線は、僕を描く
③ 五等分の花嫁
④ 死なないで! 明日川さん
⑤ それでも歩は寄せてくる
前問で選んだ中で一番面白かったものを1つ選んでください。
線は、僕を描く
読んでいないものを1つ選んでください。
巻頭グラビア 武田玲奈
今週号の購入動機となった
五等分の花嫁
新連載『巨竜戦記』についてお聞きします。
『巨竜戦記』は読みましたか?
読んだ
次からの質問は「読んだ」を選んだ方のみお答えください。
『巨竜戦記』の良かったところを選んでください(最大3つまで)。
① 周りのキャラクター
② 絵
③ 古事記を元にした物語の設定
主人公・葦原鋼に対する印象を教えてください(最大3つまで)。
① 憧れる
② かっこいい
③ 期待できる
古事記について知っていますか?
ヤマタノオロチ伝説などの神話が収録されていることを知っている
本編の後の解説記事は読みましたか?
とりあえず読んだ
この作品に期待することはどんなことですか(最大3つまで)。
① 感動的なシーン
② キャラクターの個性
③ 古事記を元にした物語、展開
「グラビア」についてお聞きします。
巻頭グラビアの「武田玲奈」をもう一度見たいと思いますか?
いいえ
35号の全体の満足度は
普通
その他の感想・意見など
ヒットマンですが、先週、主人公に「貞操プロテクト」(小鳥遊とのキス)がかけられた舌の根も乾かぬうちに幼なじみの加賀月のカーボンコピーたるグラビアアイドルとキスとは、瀬尾氏流王道のクズ主人公展開ですね。相も変わらず、登場する美人美女たちが皆、好意を抱いてゆく希薄な人物相関図が出来ていて本当に安心です。新連載は個人的にシネマティックノベルと銘打ったゲーム「久遠の絆」を想起致しました。アンケートの設問は愚問でした「古事記を知っているか?」など、古代史を注視している私をバカにしているのかと(笑)天孫と土蜘蛛の対決、展開次第では化けると思います。頑張ってください。