週刊少年マガジン2020年第18号 感想・考察記事

かの借り、尺稼ぎに大いに余力を投じ
 郭公、第3ヒロインとメインヒロインの蜜月を描き、相関図に大いに深みを持たせる


彼女、お借りします 宮島礼吏

正二品・太傅・龍驤将軍・左部戀愛内記内覧・後宮御史大夫

評価★★★ / 面白かった作品

第134話「ラストシーンと彼女③」

新幹線での席での場面を中心に、水原近接画が目立つ。尺取のためか、大ゴマが目立つという批判もある。事実その通りで深く考察しても和也と千鶴の仲が寸暇の状況で進展しているとは思えない。
千鶴が言いたかったことは「今日はありがとう」程度のものであり、和也の仲を深化させようという想いは微塵もないと拝察する。


ひっぱるのもの限度がある。と、申し上げなん。


カノジョも彼女 ヒロユキ

従二品・持節・驃騎大将軍・大中正・員外戀愛尚書令・寧倫中郎将・戀州刺史

評価★★★★★ / 面白かった作品

第6話「幻滅されたくない」

ヒロユキ氏のラブコメディハイビートなテンポを別にして考えた場合、主人公・直也が咲や渚に幻滅すると言うことは一切無く、一般常識を猛襲にして粉砕するかの如き勢いで、何故か直也がまともに見えてしまう不思議。
〝二股〟というマイナスイメージを題材としているだけあって、ヒロユキ氏の至難に立ち向かう様子が作品の流れとして汲み取れる。渚に「アホの子」という設定を強く印象付かせ、直也の一番になりたいとの想いで咲のスマホをのぞき見るなど一般的には非常識な行動で非難囂々たるものなのだが、この作品の持つ「勢い」は不思議な突破力がある。批判を受け付けない程に、キャラクタが指差した先にいないのだ。遙か遠い先に行ってしまっているのである。

カッコウの許嫁 吉河美希

正二品・使持節・驍騎大将軍・都督許嫁恋域諸軍事・総督戀愛中外諸事務・六合戀愛節度使・督戀譚總百揆

評価★★★★★ / 面白かった作品 / 一番面白かった作品 / 購入動機対象作品

第10話「ちょとはいい所あるじゃん」

本性は人見知りの天野エリカに、瀬川ひろが融和の嚆矢を放つ話。ヒロイン対立という図式があるが、海野凪を中心に考えた場合、天野エリカ・瀬川ひろ、それぞれに凪に対する恋愛マウントはないので、非常に上手く本命同士の友好度を高めたイベントに仕上げたという印象。こういう所が他の自称「ラブコメ作家」とは違う。
瀬川ひろは甲斐甲斐しく転校してきたエリカを世話するという外面上でのマウントを取る一方で、学年位置の美少女という座を確実に奪われた部分で、エリカに対して何かしら仕掛ける可能性は高い。
ただ、無為に瀬川ひろがスケープゴートにされる展開だけは勘弁して欲しいところである。

命中野郎 瀬尾公治

正一品・漫画家大菩薩

評価

第87話「サイン会と恋バナ」

楽しいか大菩薩猊下? こんな話描いていて。恥ずかしくはないか?


第18号を読んで面白かったものを、5つ選んで下さい。
① 男子高校生を養いたいお姉さんの話
② カッコウの許嫁
③ それでも歩は寄せてくる
④ 彼女、お借りします
⑤ カノジョも彼女
前問で選んだ中で一番面白かったものを1つ選んでください。
カッコウの許嫁
読んでないもの
巻頭グラビア
購入動機対象作品
カッコウの許嫁
グラビアをまた見たいか
いいえ
全体的評価
満足
その他の意見・感想
先ずはヒットマンですが、予想通り新人声優までもが謎の思考回路で剣埼に惚れて告白までやかしましたね。相も変わらずの登場美女キャラ全員主人公指向。もはや誌上の害悪は祓い除ける必要性があるとは思いませんか。
さて今やマガジンのラブコメを牽引するのは、「カッコウの許嫁」と「カノジョも彼女」、「それでも歩は寄せてくる」は佳境に入ったとして、この二作が特に頑張っている印象を強く受けます。それぞれにキャラクタ同士の掛け合いが始まり、徐々に盛りあがってゆく事でしょう。読める作品が最低3話残っているのが、唯一の救いであります。